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投稿者:
柏木耕一(旧・日光) @ p03-dn01kuki.saitama.ocn.ne.jp on 97/10/24 19:40:23
In Reply to: 時間は存在するのか?
posted by BIO @ nagahama158.biwa.or.jp on 97/10/24 17:46:00
うーん……別に宇宙はビッグバンで出来たわけじゃないですよ。宇宙はやっぱり宇宙として、最初っからありました。貴方の意見が正解です(「宇宙は常にある」というやつ)。
ただし、「宇宙の外側」というのは本来論じられるべきものではありません。『宇宙』という言葉の定義は「考えられる限りの空間的・時間的な広がり−−天文学的には全ての天体(物質)や放射(電磁波)を含む空間」のことですから。つまりはまあ、「外側なんて考えても無駄ヨ」ってことになりますか(苦笑)。僕達が考える「外側」は、やはり考えついてしまったのですからそれは宇宙の内部である、という考え方です。昔の科学者の方々が知恵捻って出した意見だけあって、何か反論しにくいでしょ(苦笑)。
で、最初に戻ってビッグバンですが、これは別に宇宙が爆発したとかそういうわけではないです。もともとは小型で超高密度(つまりは超高温状態)であった宇宙が、瞬間的・爆発的に膨張して今日に至った、という現象のことです。これは宇宙背景放射の現象(宇宙のあらゆる方向から飛来する電波雑音を、米国のペンジャスとウィルソンが発見した。絶対温度2.74度、つまり零下270度の黒体放射であったことから、膨張した宇宙が、初期の火の玉状態から広がるにつれ温度を失っていったという説の論拠となっている。つまり逆算的に『宇宙はもとは小さかった』と論じているわけですね)などにより、かなり信頼性が高い説として受け入れられています。
で、ビッグバンにより宇宙の密度にゆらぎが生まれます。このゆらぎは89年11月ナサが観測衛星コービーを打ち上げた結果、10万分の3度という極々微量な状態で発見されました。現在でもイギリス、ケンブリッジ大学の観測グループが、宇宙背景放射電波望遠鏡(CAT)を用いてより精密なゆらぎの値を計測しています。このゆらぎは重力によって増幅され、現在の天体構造の元となります。こういった初期宇宙のエネルギー変遷は確かに素粒子現象(化学反応の一種)ですから、確かにあなたの言う通りです。全ての物質が化学変化を起こしているだけ、なのです。
ところが時間という事象は存在する、と説いた人間は結構いたりします。我々では観測できないのであくまで机上の空論ですが(というか、それを何かの物理的現象として観測することはできない)、時間を事象として捉えた科学者達は沢山います。
例えば、四次元理論を説いたミンコウスキー。彼は通常の三次元の三軸の他に、時間軸という概念を取り入れ、これにそって様々な事象が動いている(世界線推移……つまりイベント(一般事象)の連続のことです)という論を発表しました。彼の説では四次元空間では時間も事象として捉えることができ、そしてその推移から様々な世界点(イベント)を見ることができる、とされています。正直よくわかりませんが、どうも通常状態で時間の流れを確かに見ることができる、ということらしいです。
アインシュタインの相対性理論・特殊相対性理論は、単なる仮説の集合体ではなく、重力レンズ・粒子加速器の使用などにより連日その正当性が確認され続けています。いい加減な仮説だなどと馬鹿にしては、いけませんやね。
えー、何だかよくわからない文章になっちゃいましたねえ(苦笑)。ようするにまあ、「宇宙はビッグバン以前から確かに存在し、宇宙という限定空間の中で様々な物質は化学変化を起こし続けているだけだが、それを時間という存在がないのだという説の論拠にすることは難しい。時間が存在するかどうかという問題については、日々世界中の科学者達が仮説を立て、崩し、また仮説を立てる……という方法で結論を求め続けている」ということです。
ガキの戯言と思って、読み流してくだされ(苦笑)。
でわでわ〜♪
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