
[ このメッセージへの返事 ]
[ 返事を書く ]
[ home.html ]

投稿者:
編隊飛行 @ sisetu-45.jimut.kyutech.ac.jp on 98/2/24 20:06:27
【小説・帝国華撃団バンド結成せよ!!】
帝劇・作戦司令室。花組隊員の前で、大神が深刻な顔で考えていた。
大神「う〜ん・・・・・・・」
全員「・・・・・・・・・・(ひそひそ)」
大神「う〜ん・・・・・・・」
さくら「(ひそひそ)大神さん、どうしちゃったんでしょうか?(ひそひそ)」
カンナ「(ひそひそ)いつものヘラヘラしたところがないなぁ・・・(ひそひそ)」
マリア「(ひそひそ)なにか重大な事態でも起こったのかしら?(ひそひそ)」
アイリス「(ひそひそ)お兄ちゃん、怖い・・・(ひそひそ)」
紅蘭「・・・・・・・・」
大神「みんな、聞いてくれ!!深刻な事態だ。実は・・・大帝國劇場が崩壊してし
まった今、我々は劇場を作る金を捻出しなければならないのだ!!だが、劇
場が使えないから演劇で金を稼ぐことは不可能。」
カンナ「ちょっと待ってくれ!!地方巡業で金を稼げばいいだろう?」
大神「いや、帝都防衛を任務としている我々が帝都を離れる訳にはいかない。そう
だろう?」
マリア「確かにそうですね。それに、セットや小道具も壊れてしまったし。全部揃
えるのもお金が掛かってしまいますね。」
すみれ「政府が援助してくれるのではありませんか?」
大神「帝都復興に予算が掛かりすぎて無理だ。それに、新しい光武を作るために帝
撃の予算のほとんどが費やされてしまっている。翔鯨丸も作り直さなければ
いけないし。頼みの花屋敷支部も遊園地が壊れてしまって金を稼ぎ出せなく
なってしまった。」
さくら「大変ですね。これまでも生活費は舞台で稼いでいましたから・・・。」
アイリス「ごはんも食べられなくなっちゃうの?」
大神「大丈夫だよ、アイリス。お兄ちゃんに考えがある。」
マリア「隊長?私たちは舞台以外では働けませんよ?」
大神「そこでだ、新たに音楽バンドを結成してレコードを発売しようと思う。」
さくら「バンドですか?」
大神「そうだ。君たちはミュージカルもやっているから『唄』を歌うのは得意なは
ずだ。そこに、楽器演奏まで加えてしまえば『帝國歌劇団・花組』だけで全
てをまかなえる。そしてレコード発売、蒸気ラジオへの出演、さらにはコン
サートと金ががっぽがっぽボロ儲け!!というわけだ。」
マリア「さすがは隊長。バンドのコンサートならセットや小道具もいらないし簡単
ですね。」
カンナ「でも、楽器がないぜ?それに楽器なんてアタイは弾いたこともないし。」
大神「心配するな。紅蘭!!出番だ!!!」
紅蘭「ほ〜い!やっとウチの出番やなぁ。大神はんに頼まれて作った蒸気自動演奏
機械、その名も『えんかい君・改』の出番やでぇ〜!!見てみいな。」
一同「うぉ〜〜!!」
紅蘭「へへ〜〜!!蒸気演算機を利用した自動演奏機能。楽譜さえ入力してやれば
あとは自動的に演奏してくれるっていう優れモノや。音源も『さんぷりんぐ』
っていう先端技術を取り入れたさかい、258種類もの音が出せるんや!!」
さくら「へぇ〜。すごい発明ですね。でもこの機械、相当値段が高かったのでは?」
紅蘭「ん?まぁ、光武が2機作れるくらいの値段やなぁ・・・。」
さくら「??」
すみれ「それって、大帝国劇場の建設費と比べると・・・・。」
紅蘭「そうやなぁ・・・今の光武は開発費がいらんさかい、1機当たりの単価は相
当安く抑えられとるんや。でも、光武が5機もあれば大帝国劇場1軒くらい
は建つんやないかな?」
さくら「すごい値段・・・・。バンドで元が取れるのかしら?」
大神「ゴホン(咳払い)。というわけで、レコーディングはこの『えんかい君・改』
1台でもOKだ。だが、コンサートともなるとそうはいかない。オープニン
グやエンディングでのソロセッション。う〜ん、これこそバンドの魅力!!
やはり、各個人の生演奏が必要だ!!というわけで、各自、楽器を演奏して
もらうことにする!!」
一同「え〜〜え????」
大神「黙れ!!なぁに、紅蘭に頼んで楽器も作って貰った。蒸気演算機による演奏
支援機能付きだからちょっと練習すれば誰にでも弾ける楽器だそうだ。」
紅蘭「またまたウチの出番や!!まずは、蒸気パイプオルガン!続いて蒸気ギター
に蒸気ベース!!さらには蒸気ドラム!!ほかにもいろいろ作ったのがある
さかい、みんな練習してや!!」
大神「では、独断と偏見で楽器の担当者を決めていく。まずはカンナ!カンナは図
体がでかいから『ドラム』担当に決定!!」
カンナ「な、なんだって?図体がでかいからってなんだよ!!」
大神「ちっちっち!(指を振り)でかいヤツがドラムって相場が決まってるんだ
よ!」
カンナ「アタイは嫌だからね。舞台の後ろの方で太鼓叩いているなんて・・・。
全然目立たないじゃないか!!」
大神「大丈夫。君はでかいから、後ろでも目立つ。それに、カンナが舞台の前の方
に立っちゃったらそれこそ後ろでドラム叩いてるヤツが見えないだろ?」
カンナ「うっ!痛いところを・・・。」
本当に心が優しいカンナだった。(とりあえずフォロー)

|