小説・長野五輪大戦(笑)】〜開会式〜(長文)



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投稿者: 編隊飛行 @ sisetu-45.jimut.kyutech.ac.jp on 98/2/19 17:23:45

       【小説・長野五輪大戦(笑)】〜開会式〜



「いよいよ始まりました冬季オリンピック長野大会。開会式の実況は『榊原由里』、
 解説は『藤井かすみ』『高村椿』でお送りいたします。」

「あの〜・・・椿ちゃんは売店の仕事があるって行っちゃいましたけど・・・」

「えっ?もう、椿ちゃんったら商売となると目の色が変わるんだから・・・。ゴ
 ホン。気を取り直して、解説は『藤井かすみ』さん一人で放送をお届けします。」

「こ、こんばんは。藤井かすみです。よろしく・・・・ちょっと緊張してます。」

「『こんばんは』って、今は朝の11時ですよ!!っと言ってる間に会場には『木
 遣り歌』が流れてきました。これから会場には諏訪地方の皆さん1000人に
 より『御柱』が立てられます。」

「あ、改めまして『こんにちは』。解説の藤井かすみです。今回の開会式では、
 日本の伝統的文化を世界に紹介することも目的とされているようです。演出は、
 世界的な演出家、『葵叉丹』先生が担当されています。」

「演出家『葵叉丹』先生といえば、『かとおおお』さんのネタですね?」

「そういう内輪な話はしないの。由里!!」

「てへへへ。そうこうするうちに、会場では既に東西南北にそれぞれ2本ずつ。
 計8本の御柱が立ち上がっています。」

「この御柱は、選手達が世俗的な空間から清められた空間へと入り込むためのゲ
 ートとしての役割をするんですよ。」

「柱を立て終わった諏訪地方の人々が、木遣り歌を歌いながら退場していきます。
 んん?柱の上に人影見えますね・・・・。誰でしょうか?」

「はぁ・・・。高いところが好きと言えばやっぱり・・・・。」






 〜御柱の上〜

「ひぃ〜〜ひっひっひっひっひっひっひっひっひ・・・・・・・・ぜぃぜぃ。
 さすがは叉丹、五輪の会場で黒之巣会をアピールしようとは・・・。」

「ふふっ。私は演出家。こんなことなど朝飯前。はっはっはははは〜。」

 8本の御柱の上には、天海、黒之巣会死天王である叉丹・羅刹・刹那・ミロク、
さらには、降魔黄昏の三騎士である猪・鹿・蝶の計8人がそれぞれ立っていた。

「しかし、ちょっと寒いのが・・・・。わらわは冷え性なのじゃ。」

「ミロク殿、更年期障害でも始まったかな?」

「ふん!そんなに年をくってはおらぬわ!!ところで、どうやって降りるつもり
 じゃ?叉丹殿。」

「心配ご無用。建て方に使った縄を滑り降りるまで。」

「だが・・・既に綱ははずされておるぞ?」

「むぅ〜〜・・・・・・。計算違いであったか・・・。」

「うぉぉぉぉ〜〜〜!!兄じゃ〜〜〜!!こう寒いとオシッコがぁ〜〜〜!!」

「ひ〜〜ひっひっひっひっひっひっひ〜〜!!おろしてくれ〜〜〜〜!!」






「実況の由里で〜す。高いところが好きな人たちは降りられないようですね。」

「馬鹿はほっておいて・・・あっ、幕内力士達が入場してきたようですよ。」

「行司を先頭に、力士達が化粧回し姿で入ってきます!!」

 こうして、開会式は何事もなかったかの如く進行していくのであった。

            〜つづく〜