日本の競馬が心配2(長いです)



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投稿者: 海鳥 @ sndi5DU08.myg.mesh.ad.jp on 97/8/03 09:35:26

おはようございます。連載企画「日本の競馬が心配」の時間です。
タイトルがチト前回と変わってますが、気にしないでください(笑)。

第2回「硬い馬場と軽い馬場」

重賞レース(特にG1)で馬が故障すると、すぐに「硬い馬場」がヤリ
玉にあげられ、JRA批判が始まったりしますが、故障に関して言う
と馬場だけのせいでは無いと思います。勿論、全く無い訳ではあり
ませんが。故障する馬は言ってしまえば「故障する状態だった」とい
う事で、その時の状態ではどこで走っても故障していたと思います。
(全部が全部そうだと言うのでは無いですけどね)
それを全て「馬場」のせいにして、「JRAは早急に改善せよ」と新聞
等が「JRA批判」を書いてしまいます。それを読んだ人は当然、そう
なのか・・・となります(当たり前)。でも、そこで流れは止ります。
「JRA批判」だけで終わらせてしまっているのです。何となく思うの
ですが、そういう事を書いてる人って(全員とは言いませんが)批判
してる自分に酔っている様子が認められます。
こんな「自己陶酔」状態を打破すべく、今回はみなさんと「馬場」につ
いて考えて行きたいと思う所存でございます(長い前フリ)。

なぜ日本の馬場は硬いか?それは、馬場を保護するために硬くし
てあります(建前かも)。柔らかいと芝が掘られてしまい、荒れてしま
います。荒れた馬場、例えば掘られて窪んでしまった所に足を取ら
れて骨折、という事もあり(今の馬場でもたまにありますが)、柔らか
ければ故障しないとなる訳では無いのです。たしか武豊騎手も福島
の馬場を「掘れなくて、いい馬場ですね」とコメントしてたと思います。
硬い方が良い、というわけではありませんが、故障に関しては双方
「一長一短」で、それでJRAは「硬い」方を選んでいるのだと思われ
ます(かなり良心的解釈)。
で、私が言いたいのは、安易なJRA批判ではなく、もう少し建設的
な議論が必要ではないかと思うわけです。
議論の結果、「変える必要ナシ」となるなら、それはそれで良いと
思います(納得できる理由があるなら)。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ウソです。
納得できる理由などありません。
私が心配しているのは「軽い」馬場です。日本の馬場は路盤が硬く
芝が短く刈られています。そのため、スタミナ要求度が海外のそれ
に比べて低いのです。それに加えて前回も言った「スローペース」
・・・
これでは日本のサラブレッドからスタミナの血が消えてしまいます。
そんな「馬場」、「展開」でのみ勝てる馬つくりを目標にしてしまうから
です。
馬主さんからすれば、競走馬を持つのはリスクが伴いますから当然
いつ開花するか分からないステイヤー血統よりも、早く元を取れる
早熟スピード血統に動くのはわかります。
生産者も商売ですから「売れる馬」をつくるのも、わかります。
でも・・・それだけでいいのでしょうか?
「世界に通用する強い馬つくり」を目標に掲げるのならば、それだけ
ではダメでしょう。しかし、「商売」しないと生き残れないのも現実です。
それならば、やはり現在のスピードのみが要求される馬場を変える
しか無いと思います。
「NHKマイルC」や「エリザベス女王杯」のような「偽りの救済」をして
いる場合ではないのです。確かに、柔らかい馬場にも問題はあると
思います。深い芝にも問題はあるでしょう。だからこそ、その問題を
どうするか・・・その議論が必要だと思うのです。「変える」「変えない」
の議論はいらないです。JRAも自らへの批判を聞き流していないで、
より良い方向へと持っていく。それくらいやってこそのJRAでしょう。
「世界に通用する強い馬つくり」・・・それが、JRAに投資してる(笑)
我々(私だけ?)の願いなのですから・・・。

一応、誤解のないように補足
私は「スピードは要らない」と言っているわけではなく、「スピードは
スタミナに裏付けられたスピード」でなければダメと言っているわけ
です。
私の言う「強い馬」とは、「好位につけるスピードとそれを持続する
スタミナ」を持つ馬なのです。スピードは必要ですよ。

次回のテーマは

「マル外への偏見、牝馬への偏見」
「調教師の仕事とは?」
「輸入種牡馬崇拝」

のうちのどれかを予定しております。日時は例によって未定(笑)。
っていうか、金曜日にダビスタ買ってしまったので・・・気長に待って
いてください(笑)。

以上、今回も長々と失礼致しました。