ちょっと、息抜き?です。



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投稿者: きゆき @ tkyo3026.ppp.infoweb.or.jp on 98/4/28 03:13:16


ごめんなさい。
今、はっきりいって疲れてちゃってます。

問い合わせや謎な・・・の対応を先にしています。
また、Birdieさんのアメリカレポートで、ちょっと思うところがありまして、
過去のアメリカのトピックを追っていたりします。
(Birdieさん、どうもありがとうございます)

ま、ときには息抜きということで、きっちり考えたものではありませんが、
読んでみて頂ければ幸いです。

「碇クン」
「あ、綾波。な、なんだい」
「ディレクターの葛城さんが」
「え、ミサトさんが?」
「仕様が変わったから、碇クンがつくった曲とそのデータ」
「曲とデータが?」
「全曲CD−DAから内臓音源に変更して、だって」
「ぜ、全曲!?」
「そうよ。そういってた」
「だって、もう発売日まで3ヶ月切ってるじゃないか」
「そうね」
「綾波だって、全プログラムやり直しだなんていったらどうするさ?」
「命令があれば、そうするわ」

「碇クン」
「あ、綾波。今度はなんだい」
「サード・インパクト」
「サード・インパクト?」
「サード・インパクトって知ってる?」
「ああ、ときたまミサトさんとプロデューサーのリツコさんがいってるけど」
「知ってる?」
「あ、いや、よくは知らないけど、起きると僕たちが路頭に迷うかもしれ
ないってことだけは」
「ふうん、そうなの」
「綾波は知ってるの?」
「碇社長と冬月専務がいってたわ」
「父さんと冬月専務が?」
「ええ、我々に与えられた時間は残り少ない、って」
「そうなんだ」
「碇クン、コレ」
「なに?」
「サウンド・ドライバの変更リスト。CD−DAから内臓音源に変わった
から。音色とかの変更、この通りに」
「えっ、これ今までのと全然違うじゃないか!こんな修正してる
時間なんかないよ!」
「お先に」
「お、おい!綾波っ!はあ、今日も泊りか・・・」

「それで、すべてはシナリオ通りに、と?」
「そうだ、赤城プロデューサー」
「けれど、あの仕様変更は考慮して頂きませんと」
「わかっている、予定外の事故だからな」
「それでは、制作費の増額と期間の延長を」
「それは、できない。次の大作が迫っているからな」
「・・・わかりました。最善を尽くします」

「ぷはぁー、やっぱ人生この時のためにいきてるようなもんよね」
「徹夜明けのビール。いいかげんにやめなさい」
「しかたないでしょ、この会社シャワールームすらないんだし」
「そういえば、サード・インパクトの話、何か聞いた?」
「サウンドのシンジクンが昨夜聞きにきたわ」
「あなた、いったの?」
「いーやぁ、私だってよくわかんないし。じゃ、リツコはわかってるの?」
「無制限に増えてしまったソフトが引き起こす、未曾有の大惨事」
「で、その影響は私達下っ端で働いている者が被ると?」
「外れてはないわね。17本目の大作・・・」

「ハイ、ハイー。株式会社ネルフ開発部ですぅ」
「ミサト?」
「あ、加持クン?どうしたの?えっ?」
「どうしたのよ。ミサト?」
「加持クンがプロジェクト契約してた、内務株式会社ゲーム止めるんだって。それで仕事ないかって」
「けど、内務っていったら、あの大作タイトル関わってたわよねえ?」
「方針変更なんじゃないの?ところで加持クンに振れる仕事ある?」
「そうねえ、ところで、最近アスカ見てないけど、どうなの?」
「あっ、やっぱバレてたんだあ、仕様変更でグレちゃって、3日ほど」
「じゃ、アスカのフォロー入ってもらいましょう。もともと3Dは荷が
重すぎるようだったし、2Dだけなら相当スピードもでるでしょ」
「サンキュー。赤城プロデューサー様」

「バカシンジ!」
「あぁ?」
「バカシンジ!起きな!!」
「ア、アスカ。おはよう。ここ2、3日みなかったようだけど」
「あ、そう。よくアンタのボケた頭で憶えてられますこと」
「そういえば、ミサトさんはともかくリツコさんが年俸下げるって・・・」
「あー、どいつも、こいつも。このアスカ様がサード・インパクトが
なにかって突き止めてきたのにこの態度とはなってないわねえ」
「なにか、わかったの?」
「お、おはよう。優等生プログラマさん」
「・・・」
「あー、わかったわよう。全部話してあげるから、きちんと聞いてなさいよ」
「わかった、アスカ。続けて」
「シンジ、あんたが聞いてるジャズナってバンドあるでしょ?」
「うん、あるよ。それが?」
「あーっ、もうにぶいなあ。彼らは今メジャーレコード会社にいるけど、
その前はどうだった?」
「ライブハウスとかで活動して・・・、マイナーレーベルでCD出してた」
「マイナーレーベルで出してたわよね、いわゆるところマイナーじゃ
万の単位のCDなんて余程のことがなきゃでないわよねえ?」
「うん、そうだと思うよ」
「だったら、メジャーはどう?最近ミリオン・ヒットは減ったけど、10万は
そこそこのアーティストやプロデューサーならいってあたりまえって感じ
よね」
「そうだね、確かに」
「今ね、レコ協に加盟している全メジャーは28社。逆にいうとこの28社
からじゃなきゃミリオン・ヒットは絶対に出ないってわけ。ま、海外は
別だけどさ」
「そ、それで?」
「ここまでいってわかんないの?だから、サード・インパクトの正体って
のは、このままいきつくとこまでいかせて、海外で起きたインパクトと
同じようなことをわざと起こして、そういうような構造で生き残れるところ
しかゲーム会社としては残さないってことよ」
「えっ、それじゃ、ここつぶれちゃうの?」
「たいていの会社はつぶれるか、大手の会社に吸収合併されるわね。
そして、大多数のゲーム技術者は一時的に路頭に迷うことになると
思うわ」
「そ、そんな!一大事じゃないかそんな事!父さんや冬月専務は
知ってるの?」
「当然知ってるわよ。だから、我々に与えられた時間は残り少ない、
とか偉そうにいってるんでしょ」
「でも、それが本当」
「はいはい、優等生プログラマ様のおっしゃるとおりで」
「アスカ、なんか手段はないの」
「まっかせっなさーい。この3日間そんなことだけのために費やしてた
わけじゃあないのよ。今制作中のソフトにこのアスカ様渾身のムービー
とイベントグラフィックを入れれば、ミサトのありふれたシナリオも
途端にハリウッド映画に変身よ!」
「ちょっと、いい?」
「かまいませんわよ、優等生プログラマさん」
「これ、つかえないわ」
「なんでよ!何ケチつけようっていうの!」
「私のマシンじゃシネパックは動くけど、トゥルーモーションは動かない。
圧縮する前のデータは?」
「そんなもの、必要無いから、3日前にすてたわ」
「圧縮してあるのしかないんだったら、モーションJPEGでもいい。
私自分でコンバートするから。でもトゥルーモーションだけはダメ。
機材が無い。なんといっても、使用契約結んでないし、結ぶお金も
無いみたいだから・・・」
「なんですってえ!!」
「それに、2Dの方も使えない。セル単位になってないし、抜け色の
パレットが壊れてる・・・」

御粗末さまですみません。
上記の会話等は全てフィクションです。
技術関連もうそっぱちなので突っ込まないで下さい。

ではでは、おやすみなさい。

by きゆき