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Ahihi @ ppp_120.sunbit.or.jp on 98/3/10 22:59:49
In Reply to: 桜・・・・・(前編)っていうか長文です。
posted by Ahihi @ ppp_120.sunbit.or.jp on 98/3/10 22:57:44
別れ・・・・
そんな言葉なんて、無いかと思ってた。
ううん、そんな言葉なんて・・・・・・・
永遠に有り得ないものだと思ってた・・・・
そう・・・・・あなたに限って・・・
いつまでも・・・
イツマデモ・・・
「ごめんなさい。ごめんなさい。ひっく・・・あたし・・あたし・・・・」
「ううん、いいんだよ。ほんとにやさしい娘だね。さくら君は・・・」
「でも、でも・・・・あたし・・・本当は・・・大神さんに此処を
出ていってもらいたくないんです。」
「分かってるよ分かってるさ・・・・・辛い思いをさせて・・ごめん。」
「大神さぁーん。うわぁーーん」
あたしは大神さんの腕の中、大声で泣いてました。
いつまでも・・・いつまでも・・・
「ひっく、ひっく・・・ありがとうございます・・・
だいぶ・・落ち着きました。ひっく。」
「そうかい・・・それは良かった。・・・部屋まで送ってくかい?」
「ひっく・・・お願いします・・・」
今、あたしは大神さんと二人っきりで歩いてる。
そんな些細な事でさえ、一生続けばいいと思っている。
あたしの部屋が、ずっと・・ずっと、向こうにあればいいのに・・・
ずっと・・・でも・・・そんな些細な願いさえ、ささ笑うかのように・・
永遠と言う言葉は存在しないと嘲笑うかのように・・・・
終わりが・・・終わりがやってくる。
終わりの底にあるのは・・・・・・・・不安、焦り、嫉妬、混乱・・・etc
「じゃあ、俺はこれで・・・」
「・・・・えっ?」
「あ・・いや・・・・これから、準備とか・・・その・・ね。」
「・・・・・」
行かないで・・・大神さん・・・・行かないで
「わ・・わかりました。ここまで見送ってくれて・・・・
ありがとうございます。」
もう見たくない・・・・大神さんが遠ざかって行く姿なんて・・・・
行かないで欲しい。行かないで・・・・
自分が嫌になる。そんな自分が・・・
また、大神さんを苦しめようとしている自分が・・・・
でも・・・でも・・・あたしの本心は・・・・
結局、あたしの気持ちの整理がつかないまま、
時間だけが刻々と過ぎていき『さよならパーティー』が始まりした。
最初みんな大神さんを笑って送ろうとしていたのですが・・・・
始まってみると・・・・
アイリスは泣きじゃくり、
すみれさんは途中で気分がすぐれないと言う理由から辞退し・・
カンナさんの笑いはどこか引きつっていたし・・・
マリアさんはいつまでも真剣な眼差し・・・
いくら紅蘭が盛り上げても・・・・
やっぱり、みんなもショックだったと言う事が改めて分かりました。
みんな、気持ちの整理を付けようと頑張ったんでしょう。
でも・・・・駄目だった。いくら盛り上がろうとしても
体が反応してくれない。
そんな中・・・紅蘭は一人頑張っている。
・・・ほんとに強いなぁ。紅蘭は・・・・
ううん、あの笑顔の奥には泣いた顔が見えるような気がする・・・
やっぱり・・・・大神さんはみんなにとって、かけがえのない・・・・・
かけがえのない・・・人だったんですね。
でも、大神さんのこの台詞だけはしっかりと覚えている。
ううん、忘れる訳無い。最後の最後のお別れの挨拶なんだから。
「えっと、これがみんなにする最後の挨拶になるかもしれないね。
前も言った通り、上の命令により自分は・・・
大神一郎はこの花組を卒業し、海軍に戻ります。
・・・・正直、呆然としたし、どうやってみんなに伝えようかって
頭を悩ましたりしたけど、結局・・・言いそびれちゃったね。
俺はここんとこ毎日同じ事を考えていた。
『花組に来なければ良かったのか?』
『もし、花組のみんなに会わなかった方がどれだけ楽だっただろうか?』
ってね。
そしたらこれだけ辛い事はなかっただろうなと思ってた。
ほんとに・・・・・
どうしてどうして、花組(ここ)に来ちゃったんだろうか?って
・・・でも、それが間違いなんだってようやく分かったんだ。
人はその悲しみを知った分だけ、本当に喜びを感じ和えるんだって!
あやめさんの時にもそうだったように・・・俺達はあやめさんと言う
かけがえの無い人を失って、花組はより結束力が高まったんだと思う。
俺はみんなに会えて良かった断固として言えるよ。
ほんとに・・・みんな・・・ありがとう・・・ほんとに・・・」
初めて大神さんの泣いてる姿見ました。
あたしも・・・あたしも後悔してませんよ。
だって、大神さんに会えたからこそ、今のあたしがあるんです。
大神さん・・・・あたしこそ、ありがとうございます。
「ごめんなさい。どうしても、さくらは出たくないって
言うもんだから・・・」
「ううん、いいんだよ。それに・・・永遠の別れってわけじゃないし、
もう、会えない訳じゃないからね。」
「そうですわよね。今度お暇が出来るようでしたら、
花組の講演会を見に来て下さいな。」
「ありがとう・・・そうさせて頂くよ。」
「・・・・ひっく」
「アイリス・・・・・」
「お兄ちゃんの馬鹿・・・馬鹿ぁ〜」
「こらこらアイリス・・・わりぃ〜な。隊長、
でも、アイリスもいずれ、分かる日が来ると思うしよ。
許してやってくんないか?」
「分かってるよ。カンナ、怒ってなんかいないよ。
後でアイリスにその事を伝えておいてくれるかな?
それよりも・・・今度は空手で負けないように修行してくるよ。」
「おう!上等だ!後・・・アイリスの件もしかと了解したぜ。」
「そろそろ時間やで。大神はん・・・・・」
「紅蘭・・・・・そうだね。じゃあ、もう行くよ。」
「・・・・大神はん」
「ちょっと、マリアさん。いくらなんでも、わたくしは
そこまでは認めたわけじゃなくってよ。
・・・まあ、しょうがないですけれども・・・」
「そうね・・・」
「大神さーん。」
「あれっ?さくら君どうしたんだい?確か・・・」
「まだ、お別れしてませんよ。大神さん。」
「だって、マリアが・・あれ?」
「くすっ!マリアさんが気を聞かせて下さったんですよ。」
「そうだったのか・・・」
「あのですね。大神さん・・・・向こうに着いたら、お手紙下さいね。」
「ああ、約束するよ。」
「ほんとですよぉー。それと・・・・」
「?・・なんだい?」
「あたしの事・・・・忘れないで下さいね。」
「おいおい、別に一生会えないわけじゃないんだから・・・」
「忘れないで下さいね。」
「・・・・約束するよ。」
「それじゃ・・・行ってらっしゃい。大神さん」
「・・・・・行ってくるよ。さくら。」
「は・はい」
あたしは、さよならなんて言わない・・・・
いつか必ず会えるはずだから・・・・
ううん、会えるじゃなくて、会うんだから。
絶対に・・・
・・・・行かないで・・・・行かないで・・・
大神さんが遠のいで行く・・・・
駄目・・行かないで・・・・
ううん、行って欲しくないのは分かってる。
でも・・・あたしは決めたの。
絶対に大神さんに会いに行くって。
それまで・・・・それまで・・・我慢してね?さくら・・・・
別れ・・・・
そんな言葉なんて、無いかと思ってた。
ううん、そんな言葉なんて・・・・・・・
永遠に有り得ないものだと思ってた・・・・
そう・・・・・あなたに限って・・・
いつまでも・・・
イツマデモ・・・
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