なんか変なお話(笑)その5



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投稿者: 神崎 操 @ pppc822.pppp.ap.so-net.or.jp on 98/1/08 10:05:33

In Reply to: なんか変なお話(笑)その4

posted by 神崎 操 @ pppc822.pppp.ap.so-net.or.jp on 98/1/08 10:04:20



―1954年・春―――――


「をを!計算通りだ!さわだ!やったぞ!!!!!」

公司はフラクタルコントローラーが正常に作動した事で驚喜した。

「おお!う、動いてるぞ!………やったな!大神!遂に念願のフラクタルコント
ローラーが完成したな!」

さわだは、驚喜する公司に抱きついて喜んだ。


―その夜――


奴らは、来た………

「ここか?」

侵入者の一人が言う。

「情報に間違いは無い、この研究所にフラクタルコントローラーが有る」

「………あの部屋だ!………行くぞ!」

一人が言う、

「誰か居るぞ!」

「かまわん!殺してしまえ!」


出来上がったフラクタルコントローラーの前に座ってさわだは、満面の笑み
を浮かべていた。


その時、侵入者が研究室に入り込んで来た!

「な、なんだ!貴様達は!」

さわだの問いに侵入者は答えずに行動に写った………

「が…は………」

さわだは、自らがどうなったか分からないまま殺された………


―同じ頃・大神公司寝室―――


公司は悪夢にうなされていた。


夢の内容はかつて父親に聞かされた母親の死の様子だった。

その内容は―

突然現れた飲酒運転による暴走を起こした蒸気自動車に母親が巻き込まれて

死んでしまうというものだった。



―翌日―――


「誰だ………さわだを殺してフラクタルコントローラーを奪ったのは…………」

親友だったさわだの死に公司は怒りを憶えた。
しかし、それ以上に「フラクタルコントローラー」を誰かにに奪われた事の方が
腹立たしかった。

「しかし、あのフラクタルコントローラーはこの起動キーが無いと動かない…」

「きっと向こうから来る………その時がチャンスか………」

公司は腹をくくった。

(念の為あれを使うか……)


―HRK会本部―――


「ばかもん!装置だけ持って来てどうする使い方が全然分からんではないか!」

HRKの罵声が飛ぶ!

「す、すみません、すぐに開発者の大神公司を拉致してきます!」

そう言って部下達は慌ただしく出ていった。

「ふん、つかえぬ奴め………のう、そう思わないか?MoonTak?」

主に呼ばれて出てきたのは………一体の霊子甲冑だった………

「ふふふ...高速霊子甲冑『MoonTak』よ……」

HRKは満足げにMoonTakを眺めていた。

「HRK様!大変です!」

部下があわててHRKの元に報告に来た。

「何事だ!」

「は!先の作戦で神崎市に突入した者のうち半数以上が行方不明になって
おります」

その部下の報告を聞いたHRKは別段驚く訳でも無く呟いた。

「またか………最近は脱走者が増えてきているな………」

「まあ、この装置さえあれば、他には何も要らないがな………」

HRKはそう言って、フラクタルコントローラーを見つめた。