続き:ハロウィン大戦・外伝 第2話〜[long]



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投稿者: 編隊飛行 @ ppp039.vit.or.jp on 97/11/11 01:26:50

In Reply to: ハロウィン大戦・外伝 第2話〜[long]

posted by 編隊飛行 @ ppp039.vit.or.jp on 97/11/11 01:22:43

 もう一度ヘリウムガスを吸い、大神は舞台へ。

ただいま!!まぁ、誰もいないわ。マリア、アイリス〜。

子供たちを探す大神。柱時計の中で眠るアイリスを発見する。

(本当に眠っちゃってるよぉ。おはよう、アイリス。王子様だよ。)

アイリスを抱きかかえると、そっとおでこにキス。

「むぅぅ。あっ!お母さん。オオカミさんが来てね、お姉ちゃんたちみんな食
べられちゃったの。アイリスは柱時計に隠れてたから大丈夫だったの。オオカ
ミさんは喉が乾いたからって井戸の方へ行っちゃった。お姉ちゃんたちを助け
て!!」

まぁ、大変。早く助けなきゃ

オオカミが眠る場所へとやってきた大神とアイリス。

(まずは、オオカミのおなかを割いて・・ナイフかはさみがなくっちゃ・・
 困ったなぁ・・・おや?)

オオカミのおなかにキラリと光る「YKK」の文字。

(引っ張ってみよう。あっ!開いていく!!)

この当時、ファスナーはまだ発明されていなかっただろうが、話の都合上、
どうでも良い。

 オオカミのおなかの中から5人の子やぎたちが無傷で再登場。

さぁ、ばれないようにお腹に石を詰めて。

「どれくらい入れればいいのかなぁ?」

「そうやなぁ。一人50kgくらいとして5人で250kg・・・・」

 みんなの視線がカンナに注がれる。

「やっぱ、300kgやな!」

「まて!!アタイは78kgしかないんだぞ!!」

「あら、ジャイアント馬場でも130kgほどあるそうですわ。2mのあなた
が78kgではあまりにも軽すぎてよ。」

「そうですね。空手で鍛えた筋肉質のないすばでぃーですからね。それに大食
漢。軽く見えても90kg以上ないと・・・。」

「わかったよ。それでいいよ。とほほほほ・・・・・」

 オオカミのお腹の中に次々と石を詰める少女たち。ファスナーを閉めて作業
完了。あとはオオカミが井戸へ落ちれば一件落着である。

「さぁ。終わりましたね。お母さん。家へ帰りましょう」

(と、俺はオオカミの中へ戻らなきゃいけないんだ)

お母さんはご用があるからまた出かけます。あなたち、またお留守番をお願いね。

「は〜い!!」

舞台袖へ駆け戻る大神。と、いきなりアイリスの声が頭に響く。
(お兄ちゃん。テレポートさせるね。えい!!)

オオカミのぬいぐるみの中。300kgの重量が大神のお腹を押さえつける。

「たっ、助けてくれー。動けないぃ〜!!!!!」

手足をばたつかせ、オオカミが叫ぶ。

「あおぉ〜〜〜ん」

効果音。悲しげなオオカミの遠吠えがホールに響く。オオカミに向けられてい
た一条のスポットライトが消えた。



 スポットライト。それは誰をも主役へと変える魔法の光。
 その光の下に立つとき、人は神へと変わる・・・・。
 しかし、その光消えし時、また人へと戻る。



「さぁ、お母さんが帰るまで、歌い踊りましょう!!」
花組のレビューが始まる。華やかできらびやかな歌と踊り。
6人の少女はスポットライトの中で天使のように軽やかに舞い続ける。
  光消えるまで・・・。




次回予告
「ありゃ?まだ大神はん、無傷と違う?」
「そうですねぇ。あまりいじめられてないみたいですし・・・」
「300kgくらいじゃ、どうってことないぜ!隊長!!」
「まぁ、象よりは軽いでしょうから。」
「次回はぼこぼこにされるに決まってるね。お兄ちゃん・」
「とほほほほ・・・・。せっかくうまく切り抜けたのに・・」

 次回 ハロウィン大戦・外伝〜最終話 カーテンコールの片隅で
      〜お楽しみに!!