![]() ![]() 投稿者: うぉーろっ君 @ tkt020.osk.3web.ne.jp on 97/10/21 19:49:12
In Reply to: よっしゃ!2ページも更新されたぞ!!
> じゃ、叫ぶぞ!! 第2話衝撃。焦熱。 地球を保護するために存在するもの……「大気」が、宇宙から飛来する 異物を葬り去らんと牙をむく。 「やはり……たまたま手に入ったに過ぎないシロモノに頼るのは、無理が あったのか?」 衛生軌道上を漂流中に手に入った大気圏突入用保護具「落下さん」に 一縷の望みを託し、地上へ帰らんとする青年、大神一郎。 しかし、大気との摩擦は、彼の想像を遙かに超える熱量を伴い、襲いかかる。 そして、遂に。 「『落下さん』が!!」 燃え尽きた。 使い方を誤ったのか。失敗作だったのか。それを確かめるすべも、 考える時間も、彼には許されなかった。 もはや、身を守れない彼を待ち受けるものは、鉄をも溶かす超高温。 「帰るんだ……みんなの……さくらくんのところへ……」 そんな想いも、徐々に薄らいでゆく。 崩壊してゆく肉体と共に。 「あの流れ星、なかなか消えませんね」 祈りを捧げるポーズのまま、さくらが呟く。 「今日の夜空はサービスがいいな。よし、もっともっと祈ろうぜ!」 「これだから風情のない方は困りますわ。流れ星というのは儚い一瞬の きらめき……。だからみんな、『願い事が叶うかも』という儚い希望を 星に託すのですわ。それを、あんな長々と光られては風情が台無しですわよ」 「じゃあすみれ、おめぇは先に帰ってな。あたいらだけで祈ってるからよ」 「! 冗談じゃありませんわ! あなたの大猿の遠吠えみたいな祈りじゃ、 叶うものも叶いませんわ! 邪魔ですから、カンナさんが帰った方が よろしいんじゃなくて?」 憎まれ口を叩きつつ、すみれは空を見上げ、両の手を組む。 (少尉さん……早く、帰ってらして……) 「ざけてんじゃねぇ。祈りの強さ、おめぇにゃ負けねぇぞ!」 怒鳴り声をあげつつ、カンナも空を見上げ、両の手を合わせる。 (無事で居てくれよ、隊長……!) 「ふぅ、やっと静かになったわね」 マリアが「やれやれ」といった口調で呟く。 「ねぇマリア。あのお星さま、まだ消えないよ?」 「不思議ね……。でも、カンナの台詞じゃないけど、その方がたくさん お祈りできるわ」 「そうだね」 「さ、アイリス、私たちもお祈りしましょう」 流れ星の方角へ向き直り、マリアは両の手を組み、俯く。 (隊長……帝撃にはあなたが必要なんです。早く戻ってきて下さい……) 「うん。ジャンポールもアイリスと一緒にお祈りしようね!」 熊のぬいぐるみ……ジャンポールを両腕に抱え、流れ星に向かって 目をつぶるアイリス。 (ジャンポールも待ってるよ。だから、早く帰ってきてね、お兄ちゃん……) そして、すみれとカンナのじゃれ合いも、マリアとアイリスの会話も 目や耳に届かぬ程、一心不乱に祈りを捧げる少女がいた。 いつまでも消えない流れ星に気付いたあと、すぐにこれ幸いとばかりに 祈りに没頭したのだ。 (大神さん……) 少女――さくらの目から、涙の雫となってあふれ出す、想い。 (大神さん……大神さん……大神さん……) 「大神さん!」 一度、あふれ出したら止まらない。誰にも止めることなど出来はしない。 それが、想い。 「大神さあああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーん!!!」 熱が、来ない。 違う。何かが熱を遮っている。 「……人?」 確かに人の形をしている。大神の前に背中を向けて立っている、 その存在の力場の前で、熱が散らされているのだ。 「気が付いた? 大神くん」 どこかで聞いた事のある声。その声で自分が気を失っていたことに気付いた。 認識したと同時に、頭がはっきりとしてきた。 目の前にいる、声の主も、はっきり認識した。 こっちに背中を向けてはいるが、かつて、よく目で追った軍服の女性の 後ろ姿。忘れようはずがない。 「あやめ、さん……?」 「久しぶりね」 女性――藤枝あやめは振り返らない。 「何故、ここに……?」 聖魔城を消すのに大神と二人で力を合わせたあやめは、想いの集合体だった。 そして、大神の見守る目の前で消滅したのだ。もはや、この世に「藤枝あやめ」 は存在しない……はずなのに。 「あなたの『帰りたい』という想い、花組みんなの、あなたに『帰ってきて 欲しい』という想い。そしてなにより、ある女の子があなたに寄せる強い想い。 その力が、私をほんの一時だけ蘇らせたの」 「一時、だけ……?」 また、自分の前で消えてしまうというのだろうか。たまらず、大神が あやめの方に一歩踏みだそうとした。 自分の身体がいつの間にか「一歩踏み出せる」ほど完全に癒えていることに 気付く、心の余裕はなかった。 「近寄らないで」 拒絶の言葉が飛んできた。 「……何故?」 「あなたの帰るところは、私じゃないわ。あそこよ」 言って、下を指さす。そこには、夜空になにやら祈りを捧げている 花組のみんながいた。 「摩擦熱はもうしのぎきったわ。さ、早く帰りなさい」 そう。あそここそ、花組のみんながいて、そして、あの娘がいる帝劇こそ、 彼の……大神一郎の、帰る場所。 「……はい。ありがとうございました。……あのぅ……」 「なぁに?」 「最後に一度、顔だけでも見せて下さいませんか?」 「駄目」 「どうして?」 「これは、私のわがまま。あなたの顔を見ちゃったら……消えるのが…… つらくなっちゃうから……」 あやめの声が震えている。その細い肩と一緒に。 なんと声をかければいいのか。大神がわからずに立ちすくんでいると、 「こぉら! なにをぼさっとしてるの? あの子たちが待ってるわ。 早く行きなさい」 逆に叱咤激励されてしまった。 「はい!」 「あの子たちのこと、頼んだわよ」 やはり最後まで、あやめは振り返らなかった。 「はい。それでは、また」 その背中に海軍式の敬礼をし、大神は彼女の力場から身を躍らせた。 「あ、お、大神さん!?」 突如、二階の屋根ほどにある高さの空中に姿を現した大神の姿に、 さくらが素っ頓狂な声を挙げる。 「あ、ホントだ!! 無事で良かったぜ、隊長……」 カンナが鼻をすすり上げる。 「わたくしがお祈りしたんですもの。当然の結果ですわ」 そう言いつつも、すみれの顔は喜びにはち切れんばかりだ。 「良かった……ご無事で何よりです、隊長」 マリアも、滅多に見せない満面の笑顔を浮かべる。 「わーいわーい!!」 親友であるはずのジャンポールを放り出さんばかりに、アイリスがはしゃぐ。 「お、大神さん!」 喜んでる場合じゃない。大神は、まだ空中にいるのだ。そのまま地面に 落ちたら、ただじゃ済まないほどの高さに。その現状を把握しているのは、 さくらだけだった。 落下地点(予想)で、右往左往するさくら。そこに、大神が両手を広げて 落ちてくる。 「さくらくん!」 「大神さん!」 お互いの身体が重なり合った瞬間、お互いをしっかりと抱きしめ合う二人。 「お帰りなさい、大神さん」 さくらが、涙ながらに言った。そして大神も、万感の想いを込めて言った。 「ただいま、さくらくん」 ―――――――――――――――――――――――――――――― うわ、メッチャ長くなってもた!! こんな芸当、2ページも更新した あとで、もはや誰も見てないからこそ出来ることだよな(^^; おまけに、私が前に「花火大戦」で勝手に作った設定、 懲りずにぶち込んでるし(^^; 大神「え、えらくマジなネタじゃないか?」 ま、たまには、ね(^^) お気に召さないかい? 大神「とか言う以前に……あんたにマジネタは似合わない(笑)」 (むかっ)ああそうかい。わかったよ。じゃあ、 上の小説、みんな嘘。 忘れてね!! ……ここから下が、真実だ!! ―――――――――――――――――――――――――――――― 第2話じゅっ。 「…………!」 悲鳴を上げる間もなく、大神くんは大気との摩擦熱で蒸発して しまいましたとさ。 めでたし、めでたし。 ―――――――――――――――――――――――――――――― これでいいな!? 大神「いやだああぁぁぁぁ!!!(T-T)」 ふん。おのれの所行を悔いるがいい。 > しかし、どこが「叫び」なんだろうか?これじゃ、大ボケネタ小説大会ではないか? > > って、一番喜んでるのは 編隊飛行 だったりするけど(笑) まぁ、私もこーゆーノリは好きですから、私は別にかまいませんが(爆)。 そー言や私も全然、作中で叫ばせてないなぁ。ま、いっか☆(滅) # あ、しまった。行方不明の紅蘭と椿ちゃんのことに触れるのを忘れてた! てな訳で彼女らのことについての第3話、開催者の無一文さん、 よろしくぅ!(笑) ![]()
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