第一幕



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投稿者: 倭寇三勇士 @ tpro1.tky.threewebnet.or.jp on 97/8/30 23:22:29

In Reply to: サターンの金さん 第20回

posted by 倭寇三勇士 @ tpro1.tky.threewebnet.or.jp on 97/8/30 23:20:46

(第一幕)

サターン町奉行所にて
サターン町奉行・遠山金三郎(以下)「元若年寄の蒲田殿の屋敷前で見失ったじゃと!?」
同心・橋本(以下)「はい。小競り合いの張本人の後をつけた平次からの知らせによれば、二度もそのようなことが。」
「しかし、それだけでは蒲田殿が裏で糸を引いている証拠には成らぬ。」
与力・脇坂(以下)「...、蒲田殿が、...」
「脇坂、何か知っておるのか?」
「い、いや...ただ蒲田殿は、かつてのメガドラ町奉行でございました。」
「メガドラ町奉行!?」
―――――――――――――――――――――――――――――
「御奉行も知っての通り、我がサターン町の前身はメガドラ町でございました。
メガドラ町はサターン町ほどの活気はございませんでしたが、町人は非常に信仰心が厚く何より無類のゲーム好き、そんな人々が多く集まっておりました。貧しくとも固く結ばれていたと聞いております。」
「うむ、それは蒲田殿の功績であろう。」
「ところがその中の一部に特権階級を自称する者がおりました。その者は古くからセガ将軍家に仕えていたのをいいことに、自分たちの理想を貫くべく、趣味に合わない様々なソフトを攻撃し始めたのです。また、将軍家も彼らに対しては甘く、永住許可のお墨付きを与えていたのです。」
「そうか、理想を貫くことは良いことではあるのだが...。」
「ゲームといっても人の創るものでございます。多少の落ち度はございましょう。しかし、彼らはゲームに対しては純粋過ぎたのでございます。そのためクソゲーには容赦のない厳しさでございました。しかし不思議なものでクソゲーも度が過ぎると、逆に彼らの支持を得たりしておりましてな、例えばソダン凶徒なる信者も生まれたりしておりました。」
「サターンで言えばデスのようなものであるか?」
「比ではなかったようでございますぞ。」
「ソダン恐るべし!」
「話を戻しましょう。彼ら自称特権階級もメガドラ町の発展的解消(?)により、ほとんどの者がサターン町人として今も暮らしておりまする。」
「と、いうことは!」
「なんらかの拍子で昔の自分を思い出し、今のサターンの現況に嘆き、再び活動を開始したということは充分考えられまする。」
「では昨今の"アニメ絵ゲー討伐隊"や"中古じゃ絶対買わんぞサターン義勇軍"や"もうポリゴン格闘にゃ飽きたよ2Dゲームが欲しいやっぱりサターンはスプライ党"とか名乗る輩も、彼らの末裔か!?」
「光輝の末裔のつもりでございましょうか。」
「矢津の言ったことは本当であったのか。出来れば、信じたくはなかった...。」
「如何いたしましょうや。」
「御奉行!御奉行!」
「何じゃ今大事な話をしておるのだ。」
「客人でございます。」
「客人?しばらく待たせておけぃ!」
「そ、それが、今話に上っておりました蒲田殿でございます。」
「な、なんと!?」