第五幕



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投稿者: 倭寇三勇士 @ tpro1.tky.threewebnet.or.jp on 97/8/30 23:39:26

In Reply to: 第四幕

posted by 倭寇三勇士 @ tpro1.tky.threewebnet.or.jp on 97/8/30 23:34:38

(第五幕)

「サターン町奉行遠山左右衛門之丞様ご出座。」
サターン町奉行・遠山金三郎「さて、これより、世間を騒がせた襲撃事件の一件につき吟味をいたす。一同の者、面をあげぃ!」
「その方、プレステ町与力・矢津と偽り、当奉行を欺き、メガドライバーへの復習をはたさんと、ならず者を使い彼らの仕業に見せかけた襲撃事件を起こしたこと、これに相違ないな。」
元・矢津(以下)「御奉行様!確かに先日は矢津と名乗り赴いたことは確かでござる。しかし襲撃事件など、全くもって見に覚えのないことでござる。のう皆の衆。」
手下1「お恐れながらその通りでございます。襲撃事件はメガドライバーの起こしたことと巷では聞いておりまする。」
「証人がござる。ゲーマーの金治という男に覚えはないか?」
「(ぐぐ...)御奉行、いい加減にしてくれねえですかい。どこのどいつかもわからん男を証人などと。」
手下全員「そうだ、そうだい、そいつをここに出しておくんな!」
「往生際の悪い奴らめぃ!この額にある16bitの文字ぃ、忘れたとはいわせねえぞ!」
悪人全員「どっしぇぇぇぇーーー(絶句)。」
「そうかい、何もかもお見通しってわけかい。こいつは一本とられたぜぃ。負けたぜ御奉行さんよう。」
「潔いのう。」
「ああ、でも最後にあっしの話を聞いておくんな。俺は昔小さなソフトハウスをつくって、メガドラソフトを出した。資金繰りのためとはいえ、わずか2ヶ月の突貫工事で創ったソフトだい、初めてのソフトてこともあって自分でも言うのも何だが出来は良くなかった。しかしそれをメガドライバー達はクソゲークソゲーと弄びやがった。そりゃ多少の手抜きはあったさ。でもなあ、あそこまでひどく言われる筋合いはねえ。」
「...。」
「そのうち問屋からはクソゲー屋に用はないといって締め出しをくらっちまった。金貸しからも見放され、あっと言う間に潰れちまったい。次のソフトこそ自信があったのによ。それからはやること全てにケチがつき、悲惨な毎日だった。そんなときいつの日かメガドライバーに復讐をと誓ったんだい。後は見ての通りだ。」
「次のソフトを出そうとい努力をどこまでしたのか?」
「一生懸命やったさ。でも毎日毎日来る手紙は、皆クソゲー批判のものばかり。誰も期待してねえソフトをどうだせってんだい。」
「本当にそうであるかな。...ここに一冊のゲーム雑誌がある。お主らも見覚えがあるであろう。この中で、お主らの次のソフトについての読者アンケートをとっておるな。たいした景品をつけておらんくせに、500通もの期待の手紙が寄せられておるではないか。」
「...、た確かにそんなこともあったが、...。」
「よいか。全ての人が満足出来るソフトなど存在せぬのじゃ。厳しい批判もある。しかし中には、このように期待しておる者もいっぱいおる。
 しかもそのもの達は、通常は手紙など書かぬ者が多い。書かぬけれども期待しておるものはいっぱいいるのじゃ。たとえたった一人でも期待している者がいれば、その者のためにソフトを出すのが、お主らソフト屋の務めではないのか。確かに採算はとれんかもしれん。しかし自分の創ったソフトで他人を幸せにできること、よろこんでもらうこと、これがお主らがソフト屋を始めようとした動機ではないのかな。」
「お、御奉行様....あっしらはなんて逆恨みを。自分の愚かさが恥ずかしい。」
「わかればよい。わかればよいぞ。」
「ああ、できることならもう一度やり直したい。ソフトを創りたい。..でももう無理な話だよな。」
「いや、そうと決まったわけでもないぞ!」
「へっ!?」
「裁きを申し渡す。皆のものに遠島申しつける。そこでじっくりとソフトの構想をねるがよい。」
・手下全員「御奉行様、ご恩は一生忘れません!」
一同「いよ、遠山 日本一!」
「これにて一件落着!...おっと今日はまだ続きがあったか。」



「大体お前の考えることは、単純なんだよ!」
「四の五の言わずとさっさと着替えろ!」
「御奉行、なんで私までが寸劇に出ないかんのですか?」
「こら、こんなところで奉行と呼ぶでない。蒲田殿の慰労のためじゃ、メガドラゆかりのソフトになぞらえた芝居を見せて和んで貰うのじゃ。」
「しかし趣味が悪いよな。快傑ディボットだなんて。」
「いいから始まるぞ。」で、オープニングBに戻る。


「しかしみんな呑気なものよね、あたしが一人で仕事してるっていうのにさ。」で、オープニングAに戻る。

(注)この作品はフィクションであり。登場する個人・団体名は、実在のものとは何ら関係ありません。