投稿者: 遠山金三郎 @ tpro2.tky.threewebnet.or.jp on 97/8/02 23:32:17
In Reply to: 第三幕
(第四幕) 唯の兄・長五郎(以下長)「これでお父っつあんの病気も直せる。」 酢喰屋の店員「もし、そこのお方、このソフトはサターン体質の人には合いませんよ。いやこのソフトに限らず、うちのソフトはサターン体質の方向けではありません。」 長「な、なんだって!?」 唯「それじゃあ、もうお父っつあんは!」 店員「もうしわけありませんが、他をあたって下さい。」 肩を落として店を出るところへ 謎の老人「RPGをお探しですか?」 長「へえ、そうなんですが...家の父の体質に合うソフトが見つからなくて。」 老人「低尾の山にな。」 長「へ、低尾の山?」 老人「万人向けのRPGの実を付ける木があるという。その木が10年振りに実を付けたという噂を聞いたことがある。ダメ元でいってみてはどうかのう。」 長「へい、ありがとうございます。低尾山なら家の近くでございます。」 それで兄と二人で低尾山に行き、苦労のすえとうとうRPGの木を見つけたのですが、 長「なんてこったい、実がひとつ残らずちぎられていやがる。」 謎の老婆「お前さん方。RPGを探しに来なすったのかい?そりゃ残念だったね、たったいま鬼が全部持っていったところだよ。」 唯「お、鬼が!」 老婆「この木はねえ。実を付けるは10年に一回きりなんだよ。」 唯「そ、そんなあ。」 老婆「どうしてもRPGが欲しけりゃ、鬼に頼んで分けてもらうこったねえ。なあに、人語は解するからね、誠意が通じりゃなんとかなるかもしれないね。でも命の保証はできないよ。」 長「唯!決めたぜ。俺は鬼にあって話をしてくる。それまでお父っつあんを頼む。」 唯「そう言って兄は山の奥深く消えていきました。それ以来1年、帰ってません。村の人はきっと鬼に喰われたんだろうっていって探してはくれませんでした。でも父もあたしも兄はきっと生きていると信じています。どうか、兄を捜して下さい。」 ゲ金「わかった。信じる心があれば、願いはきっと通じるよ。」 |