グレナイ・メークミラクルいい加減レビュー(長文)



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投稿者: アンコロ @ 202.221.245.124 on 97/9/30 14:29:32

グレナイとパワプロ。この2作はとても対照的だ。
というのは、方や「見た目リアル。中身は野球ゲーム」であるのに対し、
もう方やは「見た目コミカル。中身は野球シュミレーター」だからだ。
したがってパワプロにこなれている人には物足りないゲームかも知れない。
しかしオイラはこのソフトが好きだ。
だから稚拙な文章でレビューしてみたいと思ふ。


いいところ:

このゲームは野球ゲームとしての楽しさはもちろんのこと、
選手が試合中におりなす様(サマ)を、視覚的に楽しむ側面がある。

例えば、厳しいコースに投げられたが実はボール気味のタマに手が出そうになるとき、
すぐに打撃ボタンから指を離せば、スイングを寸止めすることが出来る。
そのときのグラフィックはまさに「おっとっと・・」といった挙動を見せる。
あるいは、外に大きく逃げる変化球を無理に打とうと、おっつけ気味にカーソルを
外に動かすと、実にリアルな空振りをみせる。

これにより、正直、自分と画面の中の選手とのシンクロ率は高い。

こういった「動き」以外で進化しているところでは、やはり実選手により似せた
「らしい」と思わせるポリゴン選手のモデリングだろう。
巨人の石井内野手のバッティングの構えを見たときには、思わずニッ(笑)。
しかし何故、西武の松井は銀髪なのだろうか(笑)。(家のテレビがおかしいのか?)

ま、ともあれこの辺はリニューアルとしては正常進化だから当然かもしれないが、
これだけでパワプロとの差別化はできているかも知れない。

さあ、そしてバッティングシステムの変更点だが、
正直前作はあまりやり込んでいないので、違いはよくわからない
(オイオイ・・・。ただ友達に2週間借りただけだし)。
だから差異は判断しかねる。(スンマセン)

ただ個人的には凄く好き。
なぜなら「打てる」からだ!(笑)。
この独特の四分割による「読み」のシステムは、はっきり言ってパワプロの打撃システムに
付いていけないプレーヤーに対する「救済」だろう。
これにより横浜佐々木のフォークでも打てることになった(かもしんない)。

ただ実質的にはインパクトのタイミングを合わせるだけの打撃ともいえるので、
アクティブな快感を求めるのは無理だろう。
でも、ヌルヌルな人でも簡単に楽しめるのは大きいぞ。

あとパワプロに慣れている人は、このソフトの現実離れした変化球の軌道に
いちゃもん付けたくなるかもしれないが、「グレナイ」は良くも悪くもゲームに
徹したゲームだから、これでイイと思う。


悪いところ:

先も述べたように、このソフトは演出にこそ華がある。
ゆえにある程度の演出過多によるテンポの悪さというのは許容されなければならないだろう。

しかしそれを差し引いても我慢できないところがある。

それは、あらゆる場面でスキップ(キャンセル)が出来ない。
ということだ。
プレーヤーというのは自分が操作できるシーンに早く移行したいがために、
ことさら受動的な「間」というのを嫌う傾向がある。
よってボタンを連打することによって「間」を飛ばし、続きを楽しもうとする。
しかしこの「グレナイ」は、ほとんどそれに答えてくれない。

これは前作から言われていることなのに、全く改善が見られない。
前作のアンケートハガキで指摘されているはずなのに・・・。

まず実況についてだが、例えば「ゲッツーを獲る」「ファインプレーをする」といったフラグが
ゲーム内で立つと、必ずそれについての実況をしてしまう。
場面はとっくに次のシチュエーションに入っているのに・・・だ。
おかげで変なタイミングで変なフレーズがながれてしまう。
正直、セガの野球ゲームはこの辺の「間」というものを全くパワプロから学んでいない
と思う。これは明らかに作り手の怠慢だろう。

もちろん実況させるためにサターンは常にCDを読みにいっている
(試合中、ずっとキュルキュルしてる)。
だからそれを途中でキャンセルさせるというのはプログラムレベルでは
あるいは難しいのかもしれない。
だがサターンというのはそんなに融通性のきかないハードなのだろうか。

実況以外にも、七回の攻撃時の風船上げがとばせない(これには愕然&辟易)など、
「かゆいところに手が届かない」作りになってしまっている。
まあ、実況による弊害は許せるとしても、「これはスキップできて当然だろう」
といった、あたりまえと思われるところが改善されていない。

そりゃあ、たかが知れている数しかさばけないジャンルのソフトではあるが、
やはり固定ファンがいるのだからそこまで作り込んで欲しかった。

本来、スポーツゲームというのは刹那的に楽しむ物。
あまりいらぬところで時間はかけたくないのです。

ん?時間がなかったのは、あるいは作り手の方かも・・・。

後書き:

いろいろ述べてきたが、実は自分はまだ5試合しかペナントを消化していない。
それでこんなレビューをするのだから、我ながらいい度胸している(笑)。
よってこれから購入する予定のある方は、あまりこれ読んで神経質に
ならないで欲しい。
また実際のソフトを購入して「ハナシが違うじゃねぇか!」と思われる方
もいるかもしれないが、ワタシも男だ。その時は素直に謝ろう。
「スマヌ、気のせいだった・・・」と(笑)。

そしてもう一つ。
現在の野球モノで、至高の作品といえば間違いなくパワプロ(とくにROM版)
だろう。
だが、こういった作品もあるんだよということを、今回は言いたかったのです。



#実は某NEXTにもこれと同じモノをアップしてたりする・・。