第五幕 まだ始まったばかりだよ



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投稿者: 遠山金三郎 @ tproxy.tky.threewebnet.or.jp on 97/6/30 02:24:28

In Reply to: サターンの金さん 第十回 ようやくアップ

posted by 遠山金三郎 @ tproxy.tky.threewebnet.or.jp on 97/6/30 02:21:44

(第五幕)

ハ、ハチィ!!十手を落とす平次、呆然と膝を落とす。
平「まさか、お、おめえが任天小僧だっただなんてよー。」
ハチ「親分、違いますよ。あっしじゃないっすよ。」
平「わかってる。もう何も言うな。素直にお縄になれ。」
ハチ「だから違いますってば!」
「平次親分、何をこんなところで油売ってんだい?」
平「うおぉ、金治!そうかおまえらつるんでやがったな!」
「へっ!?」
平「開き直ってもだめだぜ。おい金治、神妙にしやがれ。」

任天小僧があっちへ逃げたぞ!


平「れれ??一体どうなってやがる。」
同心・橋本(以下橋)「平次、何をぼさっとしておる!早く追わんか!」
平「じゃあ任天小僧は!?」
「何を考えてるんだかしらねえが、俺たちじゃねえぞ。」
平次、任天小僧を追って去る。
それを見届けたあとで、
「すまなかったなハチ、変な役やらしちまってよ。」
ハチ「金さん気にするなぃ。今度の親分ちょっとイカレちまってるからな。...。それよりさん、金さんはあの任天小僧の正体を知ってるのかい?」
「いいや。...。でも、任天小僧が何をしようとしているのか、知る必要はあったからな。」
―――――――――――――――――――――――――――――
ここで時間を昼に戻そう。
「非合法統率組織(イリーガルマネジメント...く、苦しい)じゃと!?」
京都奉行の使い(以下京)「は、京の都で最近暗躍しておるならず者の一派でございます。」
「それが江戸面に向かったというのか。」
京「左様にございます。」
脇「しかしわがサターン町には外敵の侵入を防ぐ守護網(Guardian Net、略してGD NET)がござる。簡単に入れるわけがござらん。」
京「いや、既に不穏分子が忍び込んだという物証がござる。」
脇「馬鹿な!」
「先日の十霊寺屋だ。あそこが既に切り崩されておったのだ。脇坂!もう一度任天小僧の足取りを見せて見ろ。」「思った通りだ。予告状の出された店は、どうやら不穏分子の隠れ家に相違ない。」
脇「では任天小僧は、それを知らせんがために。」
「おそらくは」
脇「しかし、なぜそのようなことを。」
「そいつは本人に聞くしかあるまい。」

(第六幕へ続く)