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かとおおお @ 202.228.225.71 on 97/12/09 22:43:12
In Reply to: 真説・サクラ大戦「俺は隊長失格!?」その1
posted by かとおおお @ 202.228.225.71 on 97/12/09 22:40:46
花組隊長決定テスト当日。
「では、これからテストを始めます。審査は花組の団員が担当するわ。しっかりね、大神くん」
「はい、がんばります! あやめさん」
「やあ、マリア。よろしく頼むよ」
「最初はわたしからです。まず、ボルシチを作っていただきます」
「えっ? ボルシチってあのロシアの料理かい? 花組の隊長がなぜそんなものを…」
「劇の中で、実際に隊長が料理を作って隊員たちにふるまう場面があるのです。いわば実戦テストというわけですね。では、はじめましょうか。
まずはじめに、にんじんを切ります」
「包丁を持つのなんて初めてだな……。トントントンと。これでいいのかな」
「次は味付けです。トマトペーストおおさじ3、あぶらみをおおさじ2、ワインビネガーおおさじ1、トマトケチャップおおさじ2、しおこしょうひとふりを入れてください」
「おいおい、そんなにいっぺんに言われたって、覚えられないよ」
「それは舞台の上でセリフを忘れたのと同じです! 真剣にやってください!]
「わかったよ、マリア。おれが悪かった。
えーと、でも、覚えてないな。いいや、適当に入れよう」
「最後に煮込みです。中火で30分間煮込んでください」
「これは簡単そうだな。つまみを回して……あっ、いかん、強すぎた! あれ、今度は弱くなりすぎだぞ。あれれ? ふう、なかなかむずかしいな」
「では、味見をしてみましょうか。
…………うっ、こ、これは」
「うえ〜、とても食べられたもんじゃない」
「こんなひどい料理を隊員たちに食べさせるつもりですか!?
あなたは隊長失格です!!」
「ガガーン!」
「オホホホホホ。次はあたくしの番ですわよ」
「すみれくん、今度はなにをやればいいんだい?」
「役者に必要なのはまず体力ですわ。体力を総合的に判断するには、水泳が一番ですわね。 さ、この水着にお着替えになって」
「えーと。これでいいのかい」
「あ〜ら、なかなかお似合いですこと!
では、あたくしの方まで泳いで来てくださる? 制限時間は20秒でしてよ」
「よーし、行くぞ!
…………すみれくん。このいっぱい浮いている物はなんだい?」
「オホホホホホホ。お気に召しまして? あたくし特製の機雷ですわ。もちろんさわると爆発しますわよ」
「ええ〜っ!?」
ドカーン!!
ドカーン!!
ドカーン!!
「も、もうダメだーっ!!」
「あらあら、これでは隊長失格ですわね」
「ブクブクブクブク……」
「おーし、いっちょう気合入れていくか!」
「はは……カンナ、お手柔らかに」
「じゃ、さっそくいくぜ。
左から順番に、まさみち・ちえこ・たけし、あゆみ・ともこ・けいすけ、きよみ・あきこ・ひでゆき、だ。1分以内に終わらせるぜ!]
「おいおい、いったい何の話だい?」
「迷子の親探しに決まってるだろ。さ、手分けしてやろうぜ」
一分後……。
「えっと、この子で最後だな…」
「やればできるじゃねえか。見直したぜ。アンタなら花組の隊長になっても立派に務められるぜ!」
「えっ? カンナ、それじゃテストは合格かい?」
「テスト? なんの話だよ?」
「いいっ!? じゃ、これはテストじゃなくてただのボランティアだったのか……」
「ハハ、わりィわりィ。なんかヒマそうにしてたからさ。でも手伝ってもらって助かったぜ。ありがとよ!」
「な、なんだかどっと疲れが……」
(続く)
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