第二幕



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投稿者: ditto @ tpro2.tky.3web.ne.jp on 98/1/04 01:43:20

In Reply to: 第一幕

posted by ditto @ tpro2.tky.3web.ne.jp on 98/1/04 01:41:50

(第二幕)

黄「お邪魔しまんにゃーわ
ズッガラガシャーン!
助「ご隠居!ご隠居! もうそういった吉本ギャグは、おやめ下さい。ほら見て下さい、お銀が再起不能になりつつありますぞ。」
黄「そうですか、やっぱり"ごめんくさい"でいくべきでしたかな?」
銀「どっちでも一緒やちゅうに(^_^;)」

手駆野屋主人・文太(以下文)「うちの息子の危ないところを助けていただきまして、ありがとうございます。」
黄「いえ、つい通りがかりましてな。」
清次(以下清)「親父、あいつら黒田屋の!」
文「これ!旅のお客の前だぞ。」
黄「何か訳がおありのようですね。よろしければ話を聞かせ願えませんでしょうか。なになに只のお節介爺ですがな、きっと力に成れると思いますよ。」
八「文太さん、うちのご隠居はね、只の爺さんに見えますが、実は!」
格「ハチ!」
八「へい。」
文「折角でございますが、これはうちの問題でございます。お手を煩わせるわけにはいきません。」
黄「そうですか...でも気が向いたらいつでも相談して下さいよ。」

文「ところで清次、八重(文太の娘)は何処へ行ったか知らねえか?」
清「ちと所用で唐津の方まで行っております。」
文「何か悪いことでも起きねば良いが...。」




黒田屋主人黒吉(以下黒)「馬鹿野郎!ドジ踏みやがって!」
黒吉の息子・小吉(以下小)「申しわけねえ親父。途中まではうまくいったんでやすけど、めっぽう腕の立つ女が現れやがって...、旅姿の連中でやした。」
黒「めっぽう腕の立つ女だと!?嘘ももうちと上手くつけねえのか?」
小「いやホントでやすよ!」
用心棒・萩原(以下萩)「面白い!拙者がお相手いたそう。どんな奴でも、たちどころにたたき斬ってみせよう。」
黒「先生...そんなやつを相手にしている場合じゃねえですよ。一刻も早く、手駆野屋をたたき潰さねえと、我等の企みが成就しねえんで。」
小「それが、...子分からの報告では、旅の奴ら手駆野屋に泊まっているとありやした。」
黒「なんだと!?」
萩「これは一石二鳥というやつだ。」
黒「では、先生頼みましたよ。私は、盛田様のお屋敷へ行って来ますから。」
萩「ん!?(ふと天井に目をやる)...気のせいか..。」

お新(以下新)「(天井裏に潜んでいる) おっと危ない危ない(^_^;)」



助「ご隠居。お新からの報告に寄れば、黒田屋の後ろには長崎奉行の盛田がいるようです。」
黄「盛田がか...。それは、なにやらきな臭いですな。」
助「引き続きお新には盛田を探らせております。」
黄「うむ。」



長崎奉行・盛田(以下盛)「面倒なことになったぞ黒田屋!」
黒「と、言われますと?」
盛「御公儀では、これから売り出すハードにはプロテクトを強化する方針らしい。折角開発した白銀軸じゃが、これで無用の長物になってしまう。」
黒「そのことでしたら御心配には及びません。どんなプロテクトもたちどころに外してしまうというCHIPを既に開発済みでございます。これさえあれば怖い物はありません。」
盛「でかしたぞ黒田屋!あとは邪魔な手駆野屋だが、どうにも直訴の動きがあるようじゃ。どうせ直訴と言ってもここに来るだけじゃから問題はないが、一応形上は調べをしなければならん。面倒な事じゃ。」
黒「全くふてえ野郎だ!ようがす、あっしらに任せておくれでやす。」
盛「頼んだぞ!」

新「(また天井裏にいる) どうやら二人がつるんでいるのは明白なようね。でも、直訴ってのは一体何?」



小「へっへっへっ、お八重さんだね。」
八重(以下重)「あなたたちは一体誰ですか?」
小「おれは黒田屋の息子で小吉ってんだ。何、若え娘の夜道の一人歩きは危険だからって、お前の父親に頼まれて迎えに上がったってえことさ。そんなにつれなくするなよな。」
重「父が黒田屋さんにそんなこと頼む筈がありません。通して下さい!」
小「聞き分けのねえアマだな。おい、おめーらやっちまえ!」
子分達「へい!」
重「な、何をするのです!や、や、やめてぇ!」
小「へへへ、そう言いながらも喜んでるじゃねえかい(^^)」
ゴン!、バギッ!★(・_°)

小「だ、誰だてめえは!?」
風車の弥七(以下弥)「お楽しみのところ、ごめんよ。」
小「何ふざけたことを!」
ボカ!(+_+)
小「ち、畜生覚えてやがれ!」

弥「娘さん。もう大丈夫だ。」
重「ありがとうございます。何とお礼を申し上げたらよいか。」
弥「良いって事よ。それよりあいつら一体何者なんだ?」



黒「馬鹿野郎!またしてもドジ踏みやがって!」
小「親父ぃ面目ねえ。何かに祟られているように、いつも途中から邪魔されるんでえ。」
黒「使えねえ奴め!先生、お願いします!」
萩「任せておけ!」