最高じゃん!



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投稿者: ムゲーヌ @ ootu2du26.sig.mesh.ad.jp on 98/1/04 21:22:25

In Reply to: グランディアのシナリオってどうですか?

posted by 人間万事塞翁が馬 @ tkyd090.tky.3web.ne.jp on 98/1/04 07:30:21

まずは主観的に思ったことを書くと「最高じゃん!」です。
ほんと、やって良かったと思いました。
もう少しここをこうすれば、な〜んて勝手なことを言うのは好きじゃないので、
ここは一つ、純粋に良かったです。

次に、ある程度客観的に(批判的に)書くと「ゲームって難しい」です。
OOに似ている、とか浅慮な人は思うだろうな、て感じるところも多かったし、
これだけスゴイモノを作っても、多分100万本も(50万本も)売れないかな、て
のも感じてしまいました。

なぜそう思うのか、というと…
やっぱり王道、というか誰にでも(少しでも多くの人が)分かりやすい形で
面白い、と思えるものを、というのにこだわりすぎたからだと思うのです。
僕はそれはそれで素晴らしいとは思います。
でもそれを受け取る側は、そんなに精神的に成熟していないから、
受け取りきれない、と思うのです。
具体的なことで言えば、ターゲットを幅広い年齢層にした(と予想される)ために
誰にでもある程度共通している子供時代をイメージ豊かに追体験する、という形を
とった(と思われる)のですが、まだ子供時代をノスタルジーを持って回想できるほどには精神的余裕がないユーザーが多い、という事実に対する配慮がなかったために、なにか幼稚なゲーム、な〜んて印象を受けるユーザーが(幼稚なのはそっち!)
多かったなどという結果を生んだりした気がします。
また「OOに似てる〜」なんつーことをユーザーが多いのも、イイもの、というのは、どこか相通じる(共通する)部分がある、ということを考えることのないユーザーが多いのを、証明することじゃないでしょうか?ましてや、同じゲームという方法論、同じアニメ調のグラフィックという手法をとれば、似通う部分があるのは
当然じゃないですか!FF7に、ラピュタに似てるのは当然。それを面白い、と感じた人たちが、それを面白い、と感じた人たちに向けて作った(と思われる)のだから。同じ(正確には同じじゃない、発展的模倣とでもいうべき)方法論を以って、より良いものを作ろうとする試みは、果たして否定されるべきなのか?OOが似てる
と指摘して、意味があるのか?

現在のサターンの状況への認識についても、少し配慮に欠ける気がします。今のサターンは、ある特定のユーザー層に向けた、発展性が予想されない分野のゲームが
幅を利かせて、良質な(多くの人を、新しいユーザー層を開拓できるような)ゲームを駆逐している(売れなくされている)状況にあります(と思ってます)。
噛み砕いて言えば、ギャルゲーがはびこって変なレッテルを貼られ、まともなゲームも売れない状況、と言えるでしょうか。
そんな時に、先述したような志を持って素晴らしい大作を世に送り出してくれたのですが、ゲームアーツ(ESP)は、おそらくはこの作品で以って現状を少しでも打開し、新しい風を起こそうとしたのでしょう。けれども、惜しむらくはそこまでには至らなかったというのが現実だったのではないでしょうか。
もう少し、サターンで良い作品が売れる土壌があれば、違った方法論で作品を作ることもできたと思います。もっと意表を突く、奇抜な、いい意味で予想を裏切るような、そんなシナリオも作れたと思います。そんなのは、今のサターンじゃ売れない(逆にゲテモノ好きに売れるかもしれませんが)ですけど。

でも、一つの作品として「グランディア」を見たとき、僕は何度も言うように最高だと思います。この状況下で、考えられる、最高の仕事をしたと、スタッフ一人一人に賛辞と、感謝の念を送りたい気持ちです。パブリシティーの方も、本当にイイ仕事をしたと思います。ここまでいい仕事をしてもらいながら、FF7程度を抜けない、という現実が、僕に「ゲームって難しい」と思わせてなりません。それは、単純にSEGAのやり方がうんぬん、という次元の話でもないからです。少しくらいは考えて欲しいですけど。
本当にこの作品がサターンを取り巻く現状を、変える“風”になってくれれば、と願ってやみません。取り敢えずは、ESPとWARPの次の作品に期待します。

ここまで読んでくれた方、どうもです。頑張れ、サターン!!