投稿者: 遠山金三郎 @ tproxy.tky.threewebnet.or.jp on 97/6/22 23:32:59
サターンの金さん 第九回 弐拾弐の日、子の刻に十霊寺屋のお宝を頂戴に参る 平次親分(以下平)「しかし、なんでいつも真夜中に来るのかねえ。」 ゲーマーの金(以下ゲ金)「テレホタイムだからじゃねえか?」 平「...この時代にそんなもんがあるか(怒)」 ゲ金「親分、ちょっくら見回ってくるわ。」 ゲ金去る。 同心・橋本(以下橋)「 平次!いまから十霊寺屋の主の所へ行くぞ。一緒に来い。」 平「へい、橋本の旦那。おいハチ、ここはしっかり見張ってろよ。マッハGoなんて歌ってたら承知しねえぞ。」 ――――――――――――――――――――――――――――― 十霊寺屋主・前山(以下前)「心当たりと言われましても...。うちは見ての通り、そんな大棚でもありませんし、お宝などというものはございません。まあ...強いて言えば、うち自身が、サターンのお宝ということでございましょうか。はは...はは...。」 平「おめえさん、顔がひきつってねえかい?」 橋「主の言うとおり、あまり金目のものはなさそうだな。平次、おまえはいちおう土蔵の前を見張れ。」 平「承知しやした。」 橋本、平次それぞれの持ち場に着く。 平「おいハチ、金はどこ行ったい?」 ハチ「金さんならね、眠いってんで、先帰りやしたよ。」 平「帰っただとぉ。(心の中で:よくあんなんで奉行が務まるもんだ。まあいい、捕り物は俺の専門だ。任天小僧ひっ捕まえて、あんの野郎の鼻あかしたる。)」 ――――――――――――――――――――――――――――― そのころ店の中では、 番頭・はん助(以下はん)「旦那様、任天小僧の狙いはやはり...。」 前「これ声がでかい。(あたりに人がいないことを確認してから)おそらくそうじゃろうて 。」 はん「しかしアレは盗まれるのもマズイですが、御公儀に知られるのはもっとマズイのでは、」 前「わかっておる。じゃから、どんなことがあっても隠し通さねばならんのじゃ。めったなことで口外するではないぞ。」 ――――――――――――――――――――――――――――― さて時刻は任天小僧の予告した子の刻。しかし、任天小僧は現れない。 平「どうしたってんだい。もう夜八ツだぞ、影も形も見えねえじゃねえか。」 橋「ハッ!もしや。平次!店の中を改めるぞ。」 ハチ「てーへんだ、てーへんだ親分。このような書き置きが!。」 橋・平「なにぃ!。」 諸般の事情により、来週に延期いたし候。 任天小僧。 平「どはっ!まただよまた。なんで任天小僧は、いつも発売日じゃねえ予告日を守んねえのかねえ。全く親も親なら、小僧も小僧でぃ!。」 ハチ「親分。ひょっとしてそれが今回のオチじゃありやせんか?」 橋・平「ま、まさか...。」 (注)この作品はフィクションであり。登場する個人・団体名は、実在のものとは何ら関係ありません。
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