第二幕



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投稿者: 遠山金三郎 @ tproxy.tky.threewebnet.or.jp on 97/6/22 23:45:41

In Reply to: サターンの金さん第九回 予告通りに参上か?

posted by 遠山金三郎 @ tproxy.tky.threewebnet.or.jp on 97/6/22 23:32:59

(第二幕)

がっくりと肩を落とした平次。お律の店に来る。
「あーあ、やってらんねえぜ。」
ソフト屋の女将・お律(以下律)「どうしたの平次親分。元気がないわねえ。また、任天小僧に逃げられでもしたの?」
「違うぜ。またすっぽかしだい。お律っさん、一本つけてくんねえか。」
律「あいよ。」(ソフト屋なのになぜ酒があるんだ!?)
身よりのない娘・お菊(以下菊)「はい、親分さん。お待たせ。」
「ん?お律、お前のところ人雇ったのか?。」
律「へへ、どう驚いたでしょう。お菊ちゃん、ほら親分に挨拶。」
菊「お菊と申します。はじめまして。あの銀盤投げで有名な平次親分さんでしょ。」(銀形平次は、銭の代わりに銀盤、すなわちCD-ROMを投げを得意とする)
「そうかい。お菊ちゃんか。別嬪さんだねえ。年はいくつだい?」
律「親分、鼻の下がのびてるわよ。」
「ところで、今日は金の野郎は来たかい?」
律「さっき少しだけ顔出したけど、すぐに帰っちゃったわよ。まあ今頃は、ご新造さんと仲むつまじくやってんじゃないの。」
「そうかい。夜分邪魔したな。また来るよ、お菊ちゃん。」
律「親分、あたしに挨拶はねえってーの(怒)。」

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翌日の昼、お律の店を陰から覗く男がいる。
「プレステ町の浜村親分(以下浜)じゃねえか。」
浜「プレステ町のは、余計だぜ。俺は平等・公平主義だ!」
「その平等・公平・公正・機会均等・贔屓なし・差別なし...」
浜「やめい!もうええわい!」
「で、こんなところで何してるんでい?」
浜「ほんとはただで教えられるような情報じゃねえけどよ、岡っ引き仲間だい、教えてやるぜ。これを見な。」
「なんでえ、大波小波屋のソフトじゃねえか。」
浜「ケースの右下をこの虫眼鏡で見てみな。小さな数字が入ってるだろ。実は大波小波屋のソフトにはな、隠し製造番号ってのが付いてるんでい。」
「ほお、また何のために。」
浜「ソフトがどういう経路で流れているか、どの小売店にどの問屋から流れているか、調べるためだ。」
「それが、おめえがここにいるのとどういう関わりがあるんだよ。」
浜「話は最後まで聞け。先だって任天小僧が大波小波屋に盗みに入ったのは知ってるだろ。実はそのときに盗まれたソフトの製造番号が控えてあってな、そいつを頼りに調べてみると、あのソフト屋で売られていることがわかったんだ。あそこの女将をしょっぴいて問い質すこともできるが、しらばくれられたらそれまでだ。だから、動かぬ証拠を掴むために張り込んでるって、...。おい銀形のぉ、どこいっちまったんだいあいつ。」

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