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編隊飛行 @ ppp044.vit.or.jp on 97/12/21 07:04:46
In Reply to: 師走大戦〜謎の人型蒸気 その1
posted by 編隊飛行 @ ppp044.vit.or.jp on 97/12/21 07:02:33
「そうですわね。おほほほほほ。・・・・ちょっと待って!!」
「えっ?どうしたの?」
「すごい霊気・・・。由里さんは感じませんの?」
「私は・・・・。霊力はほとんどないから・・・。」
「来る!!」
シュタッ!シュタッ!シュタッ!ギィ〜〜!プシュ〜〜!!
「な、なに?人型蒸気?」
『榊原・・・由里でしゅね?命令により抹殺するでしゅ!!』
「命令ですって?まさか、陸軍の・・・」
いつのまにか荷物を路上に置き、由里の両手にはトンファーが握られていた。
『抹殺するでしゅ。抵抗しないほうがいいでしゅお。ていうか☆彡、生身の人間では僕に
はかなわないでしゅ(ニヤリ)』
「陸軍が密かに開発していた局地戦用霊子甲冑・・・。既に完成していたなんて・・・。」
『行くでしゅ〜〜!!』
人型蒸気が滑るように動いた。一瞬にして由里との距離が縮まる。右正拳付き一閃。由
里の顔面へと吸い込まれる。しかし、由里は右腕をたどると人型蒸気の横へ回り込む。と
同時に左手のトンファーがくるりと回り人型蒸気の後頭部へ叩き付けられる。
「は、早い・・・。」
すみれから驚愕の声が漏れる。それは人型蒸気へのものか、それとも、初めて垣間見た
由里の技量に対してのものか。
ばきっ!!
「し、しまった。霊子トンファーが・・・。」
『ふふふ・・・。僕の身体は固いでしゅ。ていうか〜☆彡新開発のネオシルスウス鋼でで
きてるだお。でも、今のはちょっと痛かったでしゅ。あなたにも霊力がちょっとはあるよ
うでしゅね?(ニヤリ)』
由里の左手のトンファーは、半ばからぽっきりと折れていた。父から受け継いだそのト
ンファーには霊子水晶が埋め込まれており、霊力を持つ者が使えばかなりの強さをはっき
するはずであった。が、由里の霊力は花組の隊員に比べればあまりにも弱かった。仮にそ
の力が強ければ、光武に乗って戦っていたはずであるが。
「えい!!!」
気合い一閃、由里のトンファーが弧を描く。常人ではその軌線さえも目に止まらぬほど
の早さであった。

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