Re:マリアvs冗団子「嗚呼、感動の完結編」(核爆死)



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投稿者: HRK @ prxC1.kyoto-inet.or.jp on 97/12/03 21:35:17

In Reply to: Re:マリアvs冗団子2(再爆)

posted by HeyRockyKorekaramesiikane-ka? @ prxA3.kyoto-inet.or.jp on 97/12/02 05:46:28

二人の睨み合いはまだ続いていた・・・。

いや、常人が見ればただ睨み合っているように見えるのだろうが、
二人の戦いは既に始まっていたのだ。
凄まじい気迫で牽制し、姿勢を微妙に変えつつ相手の隙を誘っていた。
しかし何時まで経っても、二人は相手の隙を見出すことは出来ない、
それ程までに彼らの実力は、拮抗していた。


そんな時上階で崩壊の音が響いた。パラパラと天井から砂埃が落ちる。
それが二人の視線の交錯を遮ったその時、それまで保たれていた戦いの均衡が崩れた!
二人はほぼ同時に互いの距離を詰め、
相手に渾身の一撃を繰り出そうと互いの獲物を強く握りしめる。
ほぼ同時に相手を捕らえたかの様に見えたが、一瞬だけ
−光が僅かしか進むことが出来ない程の時間だけ−
冗が、マリアより、速くその斬撃を繰り出していた。

それは正しく神の領域での決着だった。

マリアは自分の負けを確信し、冗は己の勝利の到来を感じていた。


が、その時運命あらぬ方向に動いた!

「で、しゅぅうぅぅぅぅっっっっっ〜〜〜〜〜〜☆(T-T)」



その時天井が激しく崩れだし、天井の一部と共に降ってきたソレが二人の間に
割って入ったのだった。

冗が標的を見失い、狼狽する。その時彼に一瞬の隙が生じる!
一方マリアは一瞬生じたその隙を見逃さず、
彼女は、間に入ったソレ越しに冗に狙いを定め、鈍く光るその獰猛な相棒を
目覚めさせる。
その相棒、エンフィールド・改が火を吐く!
エンフィールドが放った弾丸は冗目掛けて一直線に、ソレごと、冗をも貫いた!



そうしてそこには勝者と敗者が残った。
「くっ、負けたアルネ・・・、完璧にワタシの敗北アルよ・・・。」
「勝負では、完全にあなたの勝ちよ・・・冗。あの時、天井が崩れていなければ・・・私は・・・。」
「ソレ以上は言うな!、アルネ・・・。敗者に情けは無用・・・アルネ・・・。
しかし、負けてしまったでアルが、
こんなにすがすがしイ気分は・・・ズいぶんと久しぶリ・・アルヨ・・・。」

「冗・・・・。あなたは、あなたとの戦いの記憶は私と、
このエンフィールドが、永遠に覚えているわ。」
「フフ、ズいぶんとキザな事を言ってくれるアルネ・・・。」
「冗・・・。」
「さあ行け!ここはモウ崩れるアルネ。
私に勝ったお前に死ナれては、安心シて眠れないアルよ、さあ!早く!」
「さようなら・・・冗。あなたのことは決して忘れないわ・・・、
あなたは男の中の男だった・・・。」



崩れ落ちる天井の中で冗は、戦いに負けたにも関わらず
安らかな笑みをたたえていた・・・。






そして消えゆく命がもう一つ。
「くっそぅぅぅ〜〜〜。
にっくきH○Kめ、今晩のチャットではお仕置きでしゅ☆(ガクッ)」



戦いはいつも憎しみしか生まない。
しかし人は争うことを止めない。

神は、何故、かのように人をお造りになったか・・・。

その問の答えは、彼らの様に、戦いに身を置く者にだけ与えられるのかもしれない。
(完)