ハロウィン大戦〜星空の下で〜その1



[ このメッセージへの返事 ] [ 返事を書く ] [ home.html ]



投稿者: 編隊飛行 @ 202.221.190.140 on 97/11/05 23:30:10

書いてしまった。むっちゃハズイやつ・・・・(*- -*)。
ネタがないので無一文さんのパクリだし・・・。

公開しないほうが良さそう・・・。
後悔したくない(^^;
 #下手な駄洒落はよさんかい!!

でも、書いちゃったのでのっけます。長いから二つに区切ってます。
最後までおつきあいいただければ幸いです。




 ハロウィン大戦〜星空の下で
===============
      序
===============

「大変やったなぁ。大神はん。」

「顔が変形してますよ・・・」

「まったく。田舎で公演やるといっつもこうだからな。もう少し警備にも金掛
けてほしいぜ。ったく、米田のじじぃはケチなんだから」

「人気があるのも困りものね。隊長、ホントに大丈夫ですか?」

「お兄ちゃんがアイリス達を守ってくれたんだもんね♪」


 ここは栃木県のとある田舎町。花組は子供達を慰問するために地方巡業へ来
ていた。今日はハロウィン。しかし、田舎の連中にはハロウィンなんてわから
なかったかもしれない。いや、実際、花組のメンバーもハロウィンなんてよく
は知らないのだ。カボチャのお面とお化け、そして子供達がお菓子をもらえる
日だということ以外は。

 公演は大成功だった。演目は「オオカミと6匹の小やぎ」。有名な童話を歌
劇団オリジナルとしてミュージカル仕立てにしたものだ。今回も地方公演とあ
って、前作「シンデレラ」に続いて大神も出演していた。もちろんオオカミ役
で。公演は順調だった。しかし、事件は最後に起こった。カーテンコールに際
して観衆が舞台へ殺到したのだ。帝国劇場であれば大したことはなかったであ
ろう。今回は子供相手ということもあって地元のの青年団に警備を依頼してい
た。だが、その警備員達が舞台に殺到したのだ。若者にとって、帝都からやっ
てきた少女たちは光り輝いていたに違いない。そう。彼女たちはあこがれのス
ターなのだから。

 いくら武芸に秀でた少女達とはいえ、ここで民間人に暴力を振るうことは許
されない。大神は、花組メンバーの避難を米田と3人の黒子に任せ、一人で8
名の若者を押さえていた。殴られ、蹴られても一切の暴力は振るわずに耐えた。
花組のために。そして、あのとき守れなかったあの女性のために・・・。


「あいたたたっ!!」

「あっ。ごめんなさい。少尉。もう少し我慢なさって。」

 大神のほっぺたに薬を塗っていたすみれが心配そうに囁く。気の強いすみれ
にしては珍しく、今にも泣き出しそうな顔をしていた。

(ちょっと不用意だったかな・・・。あそこで俺が気をつけていれば暴動も起
こらなかったかもしれないが・・・)

 カーテンコールの際にすみれに耳打ちしたことを悔いているのだろう。遠目
にみれば頬にキスしていたように見えたかもしれない。
(まあ、いいさ。彼女たちに怪我はなかったのだから・・・)
大神は一心不乱に治療に専念するすみれを横目で追った。目の前でさらさらの
髪が揺れ、甘い香りが鼻孔をくすぐる。痛みなどすぐに消えそうだった。


「さぁ、さっさと打ち上げの準備を始めようぜ!!」

カンナの声が部屋中に響いた。

「俺も手伝うよっ。あいたっ!!」

「隊長はいいですよ。夜風にでもあたって傷を冷やしておいてください。」

「大神はん。まぶたが腫れ上がって、お岩さんみたいやなぁ。まぁ、ハロウィ
ンにお化けはつきものやさかい。」

「でも、お岩さんって日本の幽霊でしょ?お化けじゃないわよ」
さくらが笑って答えた。

「隊長だけは仮装する必要もないですね。でも今日は誰も仮装はしませんけど」
マリアも笑っている。今日は公演の打ち上げ。ハロウィンパーティーは帝都に
帰ってからだ。明日は凝りに凝った仮装でパーティーが繰り広げられることだ
ろう。だが、今日はカボチャのランプが一つ用意されているだけだ。本当の楽
しみは明日。でも、今日も・・・・・・。



「じゃ、お言葉に甘えて風に当たってくるよ」
バンガロー風の建物。掃き出し窓を開けテラスへと歩む大神。10月の終わり
の風は肌を少し差すように寒い。
(火照った傷を癒やすにはちょうど良い寒さだ)

「風邪引かないようにね!おにいちゃん」
アイリスの声にそっと手を挙げ窓を閉めた。丸木でできた手すりにもたれ、な
にげに空を見上げる。上弦の三日月が天空で淡く輝いていた。辺り一面の星。
手を伸ばせばつかみ取れそうだった。

======つづく=========