第一幕



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投稿者: ditto @ ykha076.tky.3web.ne.jp on 98/2/22 23:50:02

In Reply to: サターンの金さん 第49回

posted by 金さん製作委員会 @ ykha076.tky.3web.ne.jp on 98/2/22 23:48:14

第48回のあらすじ:
夫婦生活の倦怠期を打破するために、信州まで五輪を見にやってきた遠山夫妻。瓦版の取材目的で、同じく信州までやって来ていた末吉、綾、半次の三人とはち合わせをしてしまう。期待の競技・個人飛躍で失速する源田選手を見て、その原因は恣意的に変えられる競技ルールのせいだと睨んだ遠山は、その夜に競技委員達の集会へ乗り込む。案の定、自分の国の選手に有利なようにルールを変えようとしている異人の集団に、遠山の怒りが爆発。団体飛躍競技直前でのルール改訂は避けられたが、果たして源田選手の成績や如何に!?




(第一幕)
−団体飛躍競技の当日・白馬村−

ゲーマーの金治(以下ゲ)「今日は、あのお騒がせ三人組の姿が見えねえな(ホッ)。」
遠山の妻・奈津(以下)「なんでも今日はアイスホッケーの夢組の取材をするとか言っていましたわ。団体飛躍は、二本目に間に合えば良いとかってことで。」
「なんだ、じゃあ後でここに来るのか...」
「それよりも貴方、昨晩はどこをほっつき歩いてらしたんですの?私を置き去りにして!」
「そ、それはだな、末吉のところへちょっと所用で...。」
「夫婦の仲を確かめようとここまで来たのですよ、それはあんまりじゃありませんこと。」
「い、いや...のっぴきならねえ用事だったし...おっとそろそろ競技が始まるみてえだ!」
「もう...(^_^メ)」



「さて試技も終わり、いよいよ団体飛躍が始まります。果たして日の丸飛行隊は、金メダルがとれるのか。実況でお送りいたします。」
「ちょっと天候が悪いですね。これは今日の競技は、風に悩ませられると思いますよ。」
「日の丸飛行隊に神風は吹くか!さあ、一本目の飛躍です!」
...
「尾壁、砂糸と見事な飛躍で、日本ここまで首位。これから注目の源田の一本目です!」「源田選手は昨日の二本目で失敗していますけど、二回続けては失敗するような選手じゃないです。」
「ただ、いかんせん風があまり良くない。」
「ここはひとつ気力で持っていって欲しいです。そしてそれができる選手ですよ、源田くんは。」
「源田スタート!...、踏切 立った!」
「横風が...」
あっ!バランスを崩した、危ない!
転倒です、転倒!源田大失敗!
「やはり横風に煽られましたねえ。そんなに強風でもなかったのですが、残念です。」
「距離は...79.5mですか...普通丘でさえもっと飛べる距離です。」
「これで、日本は...四位に転落してしまいましたね。場内では落胆と罵声が入り交じっていますね。」
「おや、源田選手蹲ったまま立ち上がれません!どうしたんでしょうか?」
「ケガをしていなければいいのですけど。まだ諦めるような順位じゃありませんからね。」
「緊急で医師が診察に向かいます。競技は、一旦中断の後のまま四人目へ続行されるようですね。では、暫くその他のニュースをお楽しみ下さい。○HK。」


「源田選手大丈夫かな?心配だ...。しかし、なぜあれだけしか飛べなかったんだろう。」
「ねえ貴方...、あの救助に向かっているお医者さんどっかで見たことありません?」
「え?...!(◎_◎)!
な、な、なんであいつが!」
「ねえ見たことあるでしょう。」
「ちょ、ちょっとあそこへ急ぐぞ!」
「そんなに強く引っ張らないでくださいまし...。」