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投稿者:
遠山金三郎 @ tproxy.tky.threewebnet.or.jp on 97/8/04 00:02:08
In Reply to: 第三幕
posted by 遠山金三郎 @ tproxy.tky.threewebnet.or.jp on 97/8/03 23:57:07
(第四幕)
村はずれの唯の家にて
唯「そうですか、兄はもう。」
朗「いやお兄さんは死んじゃいないわ!」
ゲ金「お朗!一体何を!」
朗「事情でしばらく会えないって事伝えて欲しいって言われただけよ。」
唯「あ、兄は生きているんですね!ありがとうございます。」
...
ゲ金「おい朗!何であんなこと言ったんだい!どうするつもりなんだ。」
朗「あたしが何とかするわ。」
ゲ金「なんとかするって、おまえ。」
朗「あたしは医者よ。必ず長五郎さんの体を元に戻す方法を見つけてみせる。だから、あたししばらくここに残る。ちょうど良い村医者もいないようだし。」
ゲ金「でもおめえ、それでいいのか。」
朗「どうせ一度は死んだ身だし。それに...金さんの近くにいたって嫁になれる訳じゃないし...。」
ゲ金「お朗..おまえ..。」
朗「ふふ、驚いたあ。冗談よ。でも、これ以上そばにいたら本当に...。」
ゲ金「お朗...」
低尾の山の鬼の話も、時が経つに連れ忘れられていった。鬼になった長五郎がそのまま屋敷に篭もったのか、それともお朗の薬が完成したのかは定かではない。

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