サターン購入までの道筋を語る  後編



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投稿者: 本命カゲ @ oppp007.harenet.or.jp on 97/7/30 00:19:47

In Reply to: サターン購入までの道筋を語る  前編

posted by 本命カゲ @ oppp007.harenet.or.jp on 97/7/29 23:15:28

何だったんだ・・・。あの男は・・・。
そういえば最近、なにかがむなしい。
なにが不満なのか・・・わからない。でも、
あの男なら・・・知っているような気がする・・・。
父と時々行く電器屋に行った。
そこにはわりと大きめのゲームコーナーがある。
いつものようにゲームコーナーでスーパーファミコンやゲームギアソフトを見る。
いつも候補は2つあって、迷う。
じっと考え込んでいる私の前に、灰色の箱のようなものが現れた。
箱ではない・・・。それは、サターンだった。
私は展示品をじっと眺めていた。その瞳には、涙さえ浮かべていた。
「俺・・サターンが・・・サターンが・・・」
家に帰ると、私はいそいで机の一番上の引き出しを開けた。
しかし、そこにあるお金では、とうていサターンは買えなかった。
5000円キャッシュバックキャンペーン・・・。
それでもぜんぜん足りない・・・。
そしてクリスマスが来た。
と言っても、我が家のクリスマスは、鶏肉喰ってはい、終わりである。
しかし、その年だけは違った。
あの電器屋で、父は、セガサターンを買ってやると言ってくれた。
しかし、そんな父のめずらしい優しさとはうらはらに、
サターンは売り切れていた。
それから何件もまわったが、どこも売り切れだった。
やがて正月が来た。我が家は毎年祖父の家で年末年始を過ごす。
そこでやったことは・・・サターン探し。
とはいっても、この家は必ずみんなで初詣に行く。買いに行くならその後だ。
初詣の後、あっちこっちでサターンを探しまくった。だが、元旦に開いている店など、
そう多くはなかった。しかも、開いている店はすべて売り切れだ。
「バーチャファイター2」の効果は凄まじいものだ。
やがて岡山に帰ると、父と私は車でぶんぶん店をまわった。
しかし、どこにもない・・・。一年前の悪夢が・・・また・・・。
もう二人はへとへと。そんな時、奇跡は起こった。
いつもと同じように、「サターンありますか?」と聞いた。
「すいません、切らしております。中古ならあるんですけどね・・・・。」
中古・・・もう、この方法しかないのか・・・。
私は中古をしばらく眺めていた。
その時だった。店のお兄さんがなにやら手に電話のような物を持って、
「〇〇店には、あと2台あるようです。」と言ってくれた。(奇跡ってのはこっちね)
さっそく名字を教えて、取り置きしてもらって、その店で
名字を名乗った。「はい、2****円(覚えてない)です。
うれしくてたまらなかった。一年前と同じではなかった。
私は、サターンを手に入れることができたのだ。
家に帰って、私は新品のサターンと新品のバーチャファイター2をふくろ(箱)から
出した。そしてテレビに接続して、プレイした。
たまらなかった。
そして、そこには、あの謎の男の姿があった。
でも、今回は姿がはっきりしている。
「ジャッキー・・・。」

    おわり