コマンド
nice
プライオリティ (優先順位) を変更して実行する
UNIX では同時に複数のプロセスを実行できるが、その際どのプロセスを優先的に実行するかを指定できる。プライオリティとはプロセスの優先度のことで、値が低いほどスケジューリングにおける優先度が高くなる。
プライオリティは -20 から 20 までの値を取る。つまり -20 が最も優先順位が高く、高速に動くわけである。逆に、重要でないプロセスの優先度を低く設定しておけば、他のプロセスが実行される機会が増えることになる。
csh・tcsh 内部コマンドの nice と、/usr/bin/nice があり、それぞれ書式が違うので注意。内部コマンドの nice は、プライオリティの前に必ず +- を付けなければならない。
% nice +20 xeyes
⇒ xeyes をプライオリティ 20 (優先度が低い) で実行
# nice -20 xeyes
⇒ xeyes をプライオリティ -20 (優先度が高い) で実行。マイナスの値は root しか指定できない。
一方、/usr/bin/nice の場合は、20、-20 を指定する場合は、
% /usr/bin/nice -20 xeyes
# /usr/bin/nice --20 xeyes
となる。sh・bash には内部コマンドの nice はないので、sh・bash で nice を使う場合はこの書式になる。
既に実行してあるプロセスのプライオリティを変更するには、renice コマンドを使う。