夜の銀座の懲りない面々、の巻



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投稿者: かとおおお @ 202.228.225.66 on 98/2/24 19:24:40

In Reply to: 真説・番外編「暴走暴走大暴走!!」(100%内輪ネタ)

posted by かとおおお @ 202.228.225.66 on 98/2/24 19:14:10

ここは、銀座の場末にあるスナック『夢小路』。
話し合っているのは、広域暴力団『桜風会』会長のかいちょうと若頭のさわだである。

「ほんとにやるんですかい? かいちょう」
「ああ、おれは本気だ。あのこしゃくなVR団めをぶっつぶしてやる。出来のいい鉄砲玉、たくさん集めとけよ。わかったな、高田ァ」
「さわだです。かいちょう」

VR団とは、最近サボリ気味(笑)のHRK団に代わって、急速に勢力を広めてきた謎の組織である。

「まったく、あいつらときたら仁義ってやつをわきまえやがらねえ。極道の風上にもおけねえ奴らだ。お前もそう思うだろ、島田ァ」
「さわだです」
「あんな連中が銀座の街を大手を振って歩いていると思うと、俺ァじっとしてられねえんだよ。わかるだろ、増田ァ」
「さわだです」
「よーし、今日は景気づけだ。飲もうぜ、柳田ァ!」
「さわだですってば! かいちょう」

この二人の会話をカウンターの中でじっと聞いていた、サングラスをかけたコワイ顔(笑)のマスターは、そっと奥に入るとどこかへ電話をかけ始めた。
そして、しばらく後−。

「すみません、この中にかいちょうさんはいらっしゃいますか?」
「おう、おれだ。誰だてめえは?」
「MNBこと江戸急運です。かいちょうさんに至急便です!」
「お、わざわざすまねえな。こいつはチップだ。とっときな」
「かいちょう、誰からです?」
「差出人は……VR!? しかも左封じ。こいつは果たし状だぜ!」
「な、中は?」
「あわてるねぇ。なになに……『あれは誰だ誰だ俺だ、あれはモギルモギルマン、モギルマン』なんじゃこりゃ?」
「すいませーん、MNBこと江戸急運です。それは間違い。こっちがかいちょうさんにです!」
「まぎらわしいな、まったく。おっ、今度はちゃんと『果たし状』って書いてあるぜ!」

『     果たし状
親愛なるかいちょう殿へ
 貴殿との決着をつけたし。一時間後に下記の場所にて待つ。
       記
 大帝国劇場、正面玄関
必ず一人で来られること。
             /ブイアール』

「どうします? かいちょう」
「これは行かなきゃ男がすたるぜ。見事、きゃつを仕留めて帰ってくるぜ! お前はここで待ってろよ。わかったな、沢田ァ」
「さわだです。あっ、合ってるか(笑)」


「フフフ、かかったな……」
店の奥でつぶやいたのは誰あろう、VR団の首領・ブイアールその人だった。

危うし、かいちょう! そしてさわだの運命はいかに……。