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かとおおお @ 202.228.225.73 on 98/1/30 22:25:54
In Reply to: 1、を選んだ方へ
posted by かとおおお @ 202.228.225.73 on 98/1/30 22:17:34
「うっ……うっうっ……」
「あやめさん」
大神はそっとあやめの肩を抱いた。
「大神……くん?」
「あやめさん、俺じゃだめですか?」
「お、大神くん?」
「俺は又丹ほどの才能もない大根役者です。でも、俺は、きっときっと、又丹よりもあやめさんを幸せにしてみせます。信じてください!」
「大神くん……うれしいわ」
「あやめさん!!」
今度はあやめをきつく抱き締める大神。
しかし、彼らは知らなかった。この一部始終を遠くから見ていた一団のあったことを。
「大神さんたら!」
「あちゃ〜。ありゃ完全にイッちゃってるね」
「こんな大衆の面前であんなことなさるなんて、信じられませんわ」
「初詣でに来たつもりが、エライもん見つけてもうたなァ」
「おにいちゃん、やだなー」
「アイリスは見るんじゃありません!」
「う〜〜い、っと。なんでえなんでえ、正月早々しけた顔しやがってよ。もっとこう、ぱ〜っといかねえか」
「あ、米田はん」
「支配人、またお酒ですか」
「でも、ちょうどよいところに来てくださいましたわ。みなさん、わたくしに良い考えがございますのよ。耳をお貸しになって」
「なんだい……え!? 支配人とあの二人を?」
「すみれさん! いくらなんでもそれはあんまりじゃ…」
「さくらさん。では、あなたは二人をあのままにしておけとおっしゃるの?」
「それは……イヤですけど」
「アイリスは賛成だよ!」
「マリアはんはどうでっか?」
「わたしもあまり気乗りがしないけど。でも、すみれの言うとおりかしらね」
「よっしゃ、決まりや! 米田はん、いっくでぇ〜!」
「ひっく、なんだあ??」
「やっほー、大神はん。お楽しみやなァ」
「紅蘭!? みんな?」
「おーほほほほ。このわたくしの目を逃れようなんて百万年早いですわ」
「ちゅうわけで、見つかったのが運のツキや。大神はん、ウチらと勝負や! 勝ったらあやめはんとの仲、認めたるでぇ〜」
「いいっ!? そんな!」
「隊長、男だろ! 一発勝負して、見事あやめさんのハート射止めて見せなよ!」
「……大神くん、ここはもうやるしかないわね。がんばって!」
「あ、あやめさん!!」
「大神はん、こっちやこっち。がんばりや〜!」
見ると、そこには一升瓶の大群を前にして米田が座っていた!
「大神ぃ〜、おれと勝負だあ。か、かかってきやがれ〜!」
「ゲッ、よねだ一気!?」
勝っても負けても地獄が待っているぞ。がんばれ大神!(笑)
(よい子のみなさんは危ないから決してマネをしないでね!)
(完)
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