【正月大戦】甲冑は「何故」と苦悩する。後編(長文)



[ このメッセージへの返事 ] [ 返事を書く ] [ home.html ]



投稿者: うぉーろっ君 @ tkti007.osk.3web.ne.jp on 98/1/10 06:41:12

In Reply to: 【正月大戦】甲冑は「何故」と苦悩する。前編(長文)

posted by うぉーろっ君 @ tkti007.osk.3web.ne.jp on 98/1/10 06:34:16

☆          ★          ☆


 ずががぁぁぁぁ…………ん
 神崎すみれの眼前で、蒸気自動車ほどもある大きさの岩が、大音響と共に
砕け散った。

『楼狐女脚・解凍嵐魔!!(ろうこめっきゃく・かいとうらんま)
いかがでしゅか? すみれ様!』

(いかがでしゅか? すみれ様! “人間”に近付いたこの僕の技は!?)

 得意満面、て感じな口調の台詞のあとに、甲冑は心の中で言葉を続ける。
どーでもいーが、技の漢字、ことごとく間違えてるぞ。

「少尉の技のアレンジ……ですわね。凄い威力ですわ」

 両の腕に紫色をした雷を纏わせ、対象物を殴る技。文字通りの“紫電一閃”
な技。
 あ、二閃か(爆)。
 先日、甲冑が入手した、大神の目玉のDNAを取り入れた結果、身に付いた
技である。
 そして今日、わざわざ劇場の庭に大岩を持ち込んで、すみれの目の前で砕いて
見せたのだ。新しい技を披露するために。
 いや、“人間に近付いた”自分を、披露するために。

 しかし、すみれが次に口に出した言葉は、頭部のメモリにう○この絵を
ごっついファイルで直接送り込まれたとき以上のショックで、甲冑の心を
切り裂いた。

「また、新しい装置を搭載されたんですのね……
心強いですわ」

『がーん! しょ、しょんなぁ……装置だなんて……あ、そうか!!』

 ここでよーやく、甲冑は自分がとんでもない過ちをしでかしたことに
気付いた。
 人間離れした技を持つ帝撃花組メンバーのデータを取り込んだら、余計に
人間離れしてしまう、ということに。

 事情を知らないすみれが、甲冑の技を何らかの装置と勘違いしてしまったのも
無理はないのだ。

『そんなことに気付かなかったなんて、僕は大馬鹿でしゅうぅぅぅ!!!
しょたたたたた!!!!!』

「あ、甲冑さん! 走って何処へ行くんですの!?」


 ……いま、万感の想いを込めて、甲冑は走る。
 さようなら。人間の日の想い出。
 さようなら。銀河鉄道スリーナイ……じゃなかった、紫の霊子蒸気甲冑。

【操大戦】走れ、甲冑!



『…………最初とタイトル違うでしゅよ……』

 あははは、気のせいや。なぁ、大神はん!

「紅蘭の真似で俺にふるな。それよか目玉返せ」



操さん、ご免なさい!!
m(_ _)m


えー、目玉の意味が分からないとおっしゃる方は、
http://www.sega.co.jp/sega/p_cafe/BBS/bbs8/vol176/176_176.htmlを
ご参照下さい(^^;

……すみれ嬢の誕生日記念の作品がこれじゃあ、ホントに苦情メールが
殺到しそうだな(^^;
……もう一本書こう(笑)。