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投稿者:
HRK @ prxc1.kyoto-inet.or.jp on 98/1/08 23:44:17
降り積もる、雪。
全てを真白き色彩に染める、雪。
そして、街の喧噪すら其の白き胸の奥に埋めてしまう、雪。
私が生まれた今日も雪は降っていたのでしょうか。
そして、貴方の今居る其処も雪は降っているのでしょうか。
そう、今、帝都には雪が降っていますのよ。
折角、私が生まれたこの日を静かに祝福してくれているのに、貴方が居ないなんて。
ああ、少尉、今すぐ貴方に逢いたい・・。
そして、一言「おめでとう」って・・。
それだけで良いのに・・。
全く!忌々しいですわ、あの降魔とか言う連中は!
せめて、あと一週間遅く現れていれば、今頃、少尉が呼び出されることもなかったのに。
不意にドアをノックする音がする。
「すみれさん。よろしいですか。」
「ええ・・・。」
ドアを開けて入ってきたのは、かすみだった。
かすみは、帝劇のみんながすみれを待っているのを伝えに来たのだった。
先日現れた降魔対策の為、官庁に呼び出された米田、あやめ、そして大神を除く、
みんながすみれの誕生日を祝うために待っているというのだ。
「ええ、分かっていますわ・・・。」
「すみれさん、大神さんのことは残念ですけど・・・。」
「気遣ってくれてありがとう、かすみさん。」
「え?すみれさん?」
かすみはすみれが素直に礼を述べたことに驚いたが、すみれがそのまま部屋を
出ていってしまったのを見て、慌てて部屋を出た。
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