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投稿者:
天下無敵の恥知らず @ ppp220.tokyo.xaxon-net.or.jp on 97/11/28 16:33:42
In Reply to: ハロウィン大戦〜宴もたけなわ〜
posted by 天下無敵の恥知らず @ ppp220.tokyo.xaxon-net.or.jp on 97/11/28 16:31:56
「マスター、何か用事があるそうで出かけてしまいました。」
「そうか、じゃ、こっち手伝ってくれ。」
「はい。」
先程までやかましいぐらいだった店内も、今は静かだ。
あれからさらに数時間、たっぷりと料理と飲み物と会話を味わった人達は、
一人、また一人と会場を辞して、いつの間にか店内に残っているのは、大神と
マリアだけになってしまった。
特に頼まれたわけではないのだが、散々に散らかった会場を放っておけずに
大神は片づけを始めていた。
つくづく貧乏性だな、と、ふと思った彼は、内心苦笑いする。
「でも、よくもまあこれだけ散らかしたものだな。」
「パーティーなんて、いつもこんなものですよ。」
食器を運びながら、それにしてもなぁ、と店内を見渡す
色とりどりのリボンや、お菓子の包み紙、紙吹雪に使ったらしい、色紙を細
かく切り刻んだものが散乱しているのはいいとして、あちこちから管やねじが
飛び出している黒い玉や、薬瓶。果てはどう見ても本物としか思えない拳銃や
らが落ちているし、壁にはパーティーが始まる前には確かに無かったはずの
大きな真っ黒い焦げ跡まである。
そういえば、このあたりで銀髪の執事風の紳士と口論(?)していた
黒ずくめの男が何か叫んだ途端に、相手の紳士が火だるまになっていた。
「あ、隊長!」
「何だ?マリア。」
呼ばれて振り向く大神を見ていて、マリアは突然不思議な感覚にとらわれた。
そう、以前にもこんなことがあったような....
「?、うわぁ!」
がしゃーーーーーーん!
床に転がっていた、緑色のGの文字が透けて見える、結晶のようなものに
つまずいて、大神は抱えていた食器を放り出しながら、盛大にひっくり返って
しまった。
あわててマリアが駆け寄ってくる。
「だ、大丈夫ですか!?」
「ああ、なんとかね。」
いててと腰をさすりながら立ち上がり、きまり悪そうに笑ってみせる。
「両手が塞がっていたとはいえ、こんなんじゃ隊長失格だな。」
「すみません、足元が危ないと言おうとしたのですが。」
「いや、俺の不注意だよ。」
ふう、と息をつく。
「また、仕事が増えてしまいましたね。」
「ま、時間はいくらでもあるし、少しずつ片づけていこう。とりあえず、 箒とちり取りを...」
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