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VR @ 202.237.42.71 on 97/11/07 16:54:42
In Reply to: そ、そうですか?じゃあここに(何で?)上の続き
posted by VR @ 202.237.42.71 on 97/11/07 16:52:12
「……まあ、答えは自分で見つけるもんだ、なんて言ったばかりだしな。
後の事は考えるな、っていうのとも矛盾してるな、これは?」
副指令はいつもの、どこか幼さの残る笑顔に戻っていた。
「とりあえず、ハロウィンの準備があるだろう?今日は、このくらいに
しておこうか。随分、話がそれてしまったがな。……大神。余裕を
持って生きろよ。思い詰めるばかりじゃだめだ。お菓子を差し出す余裕を、
悪戯を許せる心を、だぞ。」
「あの、副指令。……副指令も、『ハロウィン』やりませんか?」
「……ば、馬鹿言うな。この歳になって、今さら。」
「参加したことはないんでしょう?」
「ま、まあ、そうだが……。」
「それじゃあ、行きましょう!」
「お、おい……本気か?」
俺は、副指令の手を取って走りだした。今日、副指令と
話した事は、簡単に答えは出せないかもしれない。
確かに今まで俺は、自分がここにいる言い訳を作って
生きてきた。モギリが終り、伝票を整理し、時には舞台に立って、
光武に乗って戦って……。そうして一日が過ぎるのなら、そのままで
いいと思っていた。
でも、おそらく……それだけじゃ、駄目だから。
ハロウィンの特別公演は大盛況だった。花組のメンバーから直接お菓子が
手渡されるだけあって、客数はいつもの倍以上だったかもしれない。
朝から用意したお菓子の袋が足りるかどうか、心配なくらいだ。
『トリック・オア・トリートー!!』
子供たちが花組の皆に駆け寄る。そして子供たちにお菓子を差し出す、
というシチュエーションだ。カンナなど、お菓子をあげても肩やら背中やらに
飛びついて来る子供たちがいて、大変そうだった。
俺と副指令はお化けに扮装して、わざと子供たちにお菓子を奪われたり、
つまずいてお菓子を落としてみたりしながら駆け回っていた。
ようやく人の波も収まって、子供たちは皆大事そうにお菓子の袋をかかえながら、
自分たちの家に帰っていった。
花組の皆も、片付けを始めている。俺は、頭にかぶっていたカボチャの面を
取りはずした。と、同時にお面をはずした副指令と目があった。俺も副指令も、
汗でびっしょりになっていた。
「……副指令。どうです、こういうのは?」
今日、俺と長話をしてくれたお礼に、とびきりの笑顔を見せることにした。
「……ああ、悪くないな。」
副指令も、とびきりの笑顔でそれに答えてくれた。今日はいつもより一日が
長く感じた。心地よい疲労感に包まれ、俺と副指令はしばらく座り込んだままだった。
「しかし、副指令。」
「何だ?」
「今日、こんなに動き回ったんじゃ……明日は筋肉痛で大変ですよね。」
しばらく間があって、副指令が笑顔で答えた。
「あとの事は、考えるな。」
(終)
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いやあ。関係ない話になってますね。分けて書き込みますが、
それでも長いかも。
> 過去のページに木を増やそう!!推進委員会(爆)
新しい資源(新規)より再利用(過去レス)ですか。
環境にやさしいんだか何だか(笑)。
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