帝撃学園外伝:お料理編



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投稿者: えんかいくん零式 @ pppbb86.pppp.ap.so-net.or.jp on 97/11/04 02:10:51

マリア 「さよなら・・・私のコイ・・・はああああぁ!」


ざくっ  ざくざく  ざざざぁ  とん!


紅蘭  「おおぉ!さすがマリアはん。一瞬で鯉の三枚おろし完成や!」

マリア 「ふっ」

すみれ 「今回はのっけからダジャレですのねぇ。まったくセンスの無い・・・だいたい家庭科の調理実習で鯉の料理なんて作りませんわよ」


そう、家庭科の調理実習である。

今日は各自が自由な課題で料理を作ることになっている。

授業の最後に、料理をお互いに試食し合うのである。


紅蘭  「いやぁ、マリアはん、見事なもんや。しかし、うちてっきりマリアはんは、ロシア料理作らはると思ったんやけど・・・」

マリア 「鯉こく・・・ロシア風」


すみれ 「な、なんだか妙なものを作ってるわねぇ、まったくもう・・・」

さくら 「す、すみれさん。妙なものといえば、あそこにも・・・」


アイリス 「ねぇ、ジャンポール。ケーキの飾りがうまくいかないよぉ!」

ジャンポール 「うーん、きっと生クリームを使ってるから難しいんだよ。アイリスちゃんの得意な、紙ねんどを使えば?」

アイリス 「きゃは!ジャンポールったらぁ・・・・かしこ〜〜い」


ぺったん、ぺったん


さくら 「・・・あ、あれも試食にでるのかしら・・・」

すみれ 「だいたい、初等部のガキンチョがなんでわたくし達の授業に・・・?」

さくら 「そういえば、カンナさんの姿が見えませんが?」

すみれ 「窓の外、校庭をご覧なさいな」



カンナ 「うおおおおおりゃあああああああぁ!!」

牛   「んもおおおおおおおおおおぉ!!」


どかっ  ばきっ  どすっ


カンナ 「へへへ、おめえ、なかなかやるなぁ」

牛   「ぶ、ぶもぶも(へ、おまえもな)」



さくら 「カンナさんのステーキは無理みたいですねぇ」

すみれ 「あら、あちらでは、紅蘭がラーメンを」


紅蘭  「よっしゃ、仕上げにこれを入れれば完成や!これさえ入れれば麺の喉ごしが良くなってツルツルッっと・・・」


ぷしゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ


マリア 「CRC−556、高分子潤滑剤・・・変わった調味料ね、紅蘭」


さくら 「あは、あは、あははは」

すみれ 「わたくし、めまいがしてまいりましたわ・・・」

マリア 「あなたたち、さっきから手が止まってるけど、もう時間がないわよ!」

すみれ 「あらあら、急がなくてはわたくしの『神崎家風お雑煮』が」

さくら 「お雑煮?あら、すみれさんにしては、ずーいぶん庶民的な料理ですねぇ」

すみれ 「おーほほほほほほほ、お雑煮といっても神崎家伝統の、それはそれは豪華なお雑煮ですのよ。なにしろ、おもちの上に世界の三大珍味を散りばめたという・・・・あら・・・さ〜くらさん、ひとの話しは最後まで聞きなさいな!」

さくら 「あぁ、いそがしい、いそがしい」

すみれ 「まったくもう、庶民の娘は礼儀を知りませんのねぇ。仕方ありませんわ、わたくしもお料理を・・・・しかし、なぜわたくしが、このような肉体労働を・・・・料理なんてものは、メイドが持ってくるもので・・・・自分で作るものではありませんのに・・・まったく・・・・・・

何度も、何度も、おもちをついて!こねて!こねて!わたくしの手は・・・・・・もう、おもちでベトベト」


さくら 「はい、石鹸」