未恋愛小説「直球君」



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投稿者: くたばりプリマス @ ppp-im001.fsinet.or.jp on 97/11/29 12:37:00

夜のバイパスを走る車の中、地元FMからのソウル・ミュージックが
耳を撫でる。彼女は沈黙を守っていた。他愛のない会話など
3分も持たない危うさ。このシチュエーションを望んだのは
彼女の方だ。

先に口を開いたのは彼女。
「私ね、動揺したのよ。昨日あなたに偶然会った時。」
ハンドルを握ったまま彼女は視線だけでオレの方を向いた。
「あんまり動揺しちゃって、彼にも問い詰められたわ。」
昨日、先に声をかけたのはオレ方だった。
少し無神経だったなと後悔している。

つづく