第四幕



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投稿者: 遠山金三郎 @ tproxy.tky.threewebnet.or.jp on 97/8/23 23:29:43

In Reply to: 第二、三幕

posted by 遠山金三郎 @ tproxy.tky.threewebnet.or.jp on 97/8/23 23:27:22

(第四幕)

「ハチぃ、大きな声出すんじゃねえぞ。気付かれねえようにそっと後をつけるんだ。」
ハチ「親分、わかってますよ。でも親分の声の方がよっぽど大きいんじゃねえですか。」
「なんだと、俺に意見しようってのか。」
ハチ「シッ、声がでかいっすよ。」
「ああ、そうか。」
―――――――――――――――――――――――――――――
「ちい、また見失ったじゃねえか!おめえがボヤボヤしてるからだぞ。」
ハチ「なんでいつも親分は、自分の責任を認めようとしねえんですかい!」
「ハチぃ、最近てめえ態度が、で・か・い・ん・じ・ゃ・な・い・か・あ」
ハチ「親分、チョーク!チョーク!一、二、三、四...。」
「おっと、アブねえ。反則負けになるところだったい。」
ハチ「ぜいぜい...、あれ!親分ここは昨日も犯人を見失ったとこですよ。」
「そう言われりゃ、そうだな。ウン!?あそこにあるお屋敷は?」
ハチ「ここは先日隠居なすった若年寄りの××様のお屋敷ですよ。」
「何ぃ。そういや先日、辰ともめてた中村っていう旗本はたしか定火消し。定火消してのは、若年寄りの管轄。こいつはなんかあるぞ!よし、橋本の旦那に連絡だ。」
ハチ「お手柄でやすね、親分!」
「まあ俺の実力からすれば、軽い軽い。わははは。」



物陰から、
手下A「すまねえ頭。後をつけられちまって。」
覆面の男「なあに、筋書き通りよ。あとは、遠山がどう動くかだ。」

(次週へ続く)

(注)この作品はフィクションであり。登場する個人・団体名は、実在のものとは何ら関係ありません。