第15回「運命綺想曲」後編



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投稿者: 再掲載 @ 202.248.232.141 on 97/6/05 15:37:59

In Reply to: 土星 第15回「運命綺想曲」後編

posted by 再掲載 @ 202.248.232.141 on 97/6/05 15:21:08

そして再び暗くなりまたセピア色に薄ぼんやりとした。そしてそれが繰り返され、
明滅が段々激しくなってきた。その早さが最高潮に達した時、真っ暗になり静か
になった・・・

五ぼう星の一番上に薄明かりがついた。
「我らは目に見えず、耳に聞こえず、鼻に嗅げず。」
スーツ姿の中肉中背の男だ。
「形無き影だけの存在。」
今度は長い髪の女だ。
「運命こそは我らがしもべ。」
筋肉質の大男が現れた。
「我らは至高にして究極。」
坊主頭の老人が現れた。
「絶対にして不可触。」
太った小男が現れた。

それらは時計回りに出現した。

五人の顔は目から上は影がかかってて見えない。そしてその場はセピア色の昭明
がかかってた。
「マスターペンタゴン集結。これより会議に入る。」
中肉中背の男が言った。
「首尾はどうだ?帝王(カイザー)。」
女がその男に言った。
「順調だ。我が配下の堕天使(ルシファー)と土人形(ゴーレム)は既にリング
 E内に潜入しているよ。女王(クイーン)。」
帝王(カイザー)が女に言った。
「しかし蠅の王(ベルゼブブ)や双頭の白蛇(アスタロト)ではなくいきなり堕
 天使(ルシファー)を使うとはな。」

「宝の持ち腐れはしたくないのでな。さっき土人形(ゴーレム)から連絡が入り、
 土星のアーンファーンテリブルが見つかったそうだ。続いて堕天使(ルシファ
 ー)からは五十嵐とザビアが木星に捕まったそうだ。」
土人形(ゴーレム)がコキアならば堕天使(ルシファー)は当然・・・
「ふっ、全ては計画通りと言う事か。」
腕を組みながら大男が言った。
「そういう事だ。覇王(コンカラー)。所で君の部下はどうしている?」
「髑髏(ゴルゴダ)は木星に侵入している。問題は無い。」

「我が輩達の出番はまだ先のようですな。法王(ポープ)。」
太った小男が老人に対して言った。
「まったくですじゃわい。わしのとこの士師(ジャッジ)や司祭(ビショップ)
 は愚痴っておったぞ。大王(グレート)。」
老人がそれに答える
「五十嵐が木星の奴等にねぇ。まぁ次元砲”無却”なんてつくろうとするからよ。」
「その気になれば太陽系を丸々消す事も出来るという次元砲か、だが我らの大事
 なアーンファーンテリブルをそんなおもちゃの為には使わせないぞ。」