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再掲載  @ 202.248.232.141 on 97/6/05 15:32:44
 
In Reply to: 土星 第15回「運命綺想曲」後編 posted by 再掲載  @ 202.248.232.141 on 97/6/05 15:21:08
 
ここはどこだろうか?宇宙?
 いやそれならば周囲には暗黒物質ダークマターと所々に散らばる星があるはずだ。
 それなのに見ろ!ここにあるのはまるで紫のガムかスライムのようなのがうねり
 狂うだけではないか。星・・・それならばある。ほら、目の前のあの巨大なやつだ。
 その星の中は正に地獄だ。
 空は真っ赤に染められ、雷がいつも天空と大地を駆け、地面には幾つもの火山が
 その怒りを天に向けていた。海は荒れ狂ってどう見ても”母なる”という形容詞
 は似合わなかった。
 
 この星の名は魔王星、サタン・・・
 
 誰もここがどこかわからない。
 誰もこの星がある事を知らない。
 
 この星の地獄の中を旅してみよう。といってもどこへいっても何もない、あるの
 は凄まじいまでの自然現象のみだが・・・
 ここに生き物の生存は認められないだろう。魔王星、正しくここは魔界に他なら
 ない。
 どこまで行っても荒涼たる風景や火炎地獄に寒冷地獄しか・・・
 
 いやそれだけではなかった。あそこにあるのは何だ?あれは紛れもなく城では無
 いか?
 真っ赤に彩られた地獄の中でなお己が存在を禍々しく誇示する様はこの星の王城
 に相応しい。
 
 その巨大さと迫力はいかなる悪魔の追従を許さないその城・・・
 その中はどうなっているのか?
 
 いろいろな回廊がある。複雑多岐にわたり、まるで迷路のようだった。
 しかしこの城の恐ろしさはそんな物であるはずがない。
 
 この城の真の姿は地下にある。
 そう、真っ暗闇で何もない地の下・・・
 しかしそこに薄ぼんやりと明かりがついた。
 なにかの会議室のように席が5つ、五ぼう星の形に配列してあった。
 
 
 
 
  
 
 
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