インタビュー A.久遠寺（久遠寺　阿知花）

　第５戦編

　トーキョーミドルデイズスポーツより転載

　ピットに戻ってきた彼女がヘルメットをはずし、フェイスマスクを取ると、黒く艶やかな髪がこぼれ出た。
　ジョバンナ・アマティ以来の女性ドライバーとしての興味本位な報道や、彼女が多額の資金を持ち込んだ
ことがアロウズの２台体制を作ったのだという話が先行していたが、この入賞で彼女がただのペイイング・ドライバーでないことが実証されただろう。

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ニ：入賞おめでとうございます。
阿：ありがとうございます。初めてのF1レースはなかなか大変だったみたいです。
ニ：それにしても、惜しかったですね。いきなり出走第一戦で表彰台でしたら、
　　本当に大騒ぎとなっていたところでしたよね。
阿：もうちょっとでしたね。でも仕方ないです。皆さんとはまだまだ経験の差が
　　大きいですしね。
二：それと、久しぶりの女性ドライバーということで偏見の目がありませんでした？
阿：仕方ないでしょうね。F1はまだまだ男のスポーツですから。でも今回のこの成績で
　　みんなも見直してくれたかな。あ、アロウズのみんなはそんなこと無かったけど。誰かさん以外は（笑う）
二：次はモナコですね。
阿：はい。あんな難しいコースはやっぱ嫌ですけどね。マシンの差は小さくなるでしょうから。
二：どうもありがとうございました。

（二：ニキ・タカダ・阿：久遠寺　阿知花）
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第６戦編

　伝統のモナコGP。木曜日からあちこちでパーティが開かれる。
　ブリジストンのパーティーに参加した阿知花は、回りから驚きの目で迎えられた。
　彼女はドレスではなく、和服、原色をふんだんに使ったあでやかな振り袖に身を包んでいたからだ。
　なんでも、こっちの方がしっくりくるらしい。確かに、レーシングスーツを着ているときとはひと味もふた味も違った美しさであった。

　さて、レースの方は、もろに経験の差がでてしまったといえばいいだろうか。　
　スタートので遅れが響き、後半巻き返すも４位入賞がやっとだった。
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二：二戦連続入賞おめでとうございます。
阿：なんとか入賞は出来ましたけど、だめでしたね。やっぱりモナコは難しいです。
二：まあ、そんなこと言わずに。チームメートで先輩の四日市さんと同じ順位取れたんですから。
阿：そうなんですけどね。やっぱり、今回はちょっとテスト（準備）が出来なくて。
　　それにしてもｔｗｉｃｅさんは凄いですわ。初参戦のモナコで表彰台取っちゃうんですから。
　　しばらくはtwiceさんを目標にさせてもらうわ。
二：そうですか、後少しで表彰台ですから次こそ頑張って下さいね。
阿：はい。
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　（以下たわごと）
　設定的には純和風女性ドライバーです。
　普段から着物着てます。
（たわごと終わり）
　次回こそ表彰台、です。

　久遠寺