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投稿者:
Mystique@PVSRG @ sotaro-mizoguchi.umeres.maine.edu on 98/3/03 21:19:58
> 「アルファ版シリコン」って、何でしょうか?
ソフトウェアのアルファ版、ベータ版というのはご存知でしょうか?
つまり製品版の前に出てくる評価版の事です。
前にスクリーンショットが出たと思いますが、あれはGamesmansion、
Next Generation誌がPVRSGの開発元のVideo Logic社から出来立て
ホヤホヤで何もチューニングされていないバージョンのPVRSGを搭載した
カードを借用して評価を行った物です。
> あと、「45fps以上出ている」というのは、何処に書かれているんでしょう?
>(英語に弱いんで…。)
http://www.student.hv.se/home/hfrdi97/feb.htm
ここの2/25のニュースに例のスクリーンショットがあります。 転載元の
Gamesmansionのリンクが既に消滅していますが、その評価版のカードで
テストを行ったGamesmansion、Next Generation誌とも"more than 45fps"と
言っていました。
> PCのポリゴンゲームって、なんか静止画クォリティ優先でフレームレートは二の次
>(っていうかCPUパワーに依存?)みたいなのが多くて、「静止画は綺麗なんだけど
> 動いてみるとがっかり」っていう印象があるので。
え〜と… これをPC BBSで言ったら多分怒られますよ… 失礼な言い様ですが、
今のPCなら、人気のVooDooチップ搭載アクセラレータや、RIVA128搭載の
カードを追加するだけで少なくともS.Sとは比べ物にならない性能を出します。
人気のゲームを前述のアクセラレータでプレイしてみれば解りますよ。
Daytona USA CEなどは私の貧弱な環境(Pentium MMX 200MHz+RIVA128)でも
640*480*16bit、Perspective Correction、Bilinear Filtering、Alpha
Blending、Foggingで30fps以上は余裕で出ます。
確かにPCはCPU以外では座標演算を出来ないようDirect3D APIで規定
されてますので、CPU依存率は高く、専用エンジンでジオメトリ処理してる
アーケード基板と比べるのは可哀相ですが…
> えーと、これって「フルカラーテクスチャを張ろうが光源処理をしようが
> 半透明ポリゴンをバリバリ出そうが」このくらい出るんでしょうか?
そです。 まあNECやVideo Logicが嘘をついていなければの話ですが(笑)。
> いや、なんかPOWER-VR2は並列処理に弱くて、複数のエフェクトを同時に用いると
> どんどん処理を大きく圧迫していくという話を友人に聞いたもので。
> 単機能ならメチャメチャ速いらしいんですが。
何の根拠も無い話ですね。 そもそも、複数の機能を使うって事=並列
なんですか? 当然違います。 グラフィックスパイプラインでは、
座標演算、セットアップ、陰面消去、テクスチャリング、シェーデイング、
ブレンディングといった処理が一連の流れで行われますので、並列って
事は無いと思いますが。 問題はそれぞれのサイクルをどれだけ効率良く
短いサイクルで実行出来るかだと思います。
> 例えばSSで言う「ハイレゾ使うとグーロかけられなくなる」とか…そういう変な
> 制約は極力ないと嬉しいなぁ。
え、えーと… S.Sはグーローシェーディングはハードじゃサポート
してません(汗)。
また、フレームメモリー、テクスチャメモリーがたったあれだけで
グーローシェーディングをかければ、当然帯域を取られハイレゾは
不可でしょう…
少なくともPVRSGに関しては、そのような制約は皆無だと思います。
> どのように「有利」なんでしょうか?とにかく関連記事が英語ばっかりで
> よくわからないもんで…(苦笑)。
ここは既に見られましたか? "http://www.ic.nec.co.jp/powervr/index.html"
簡単に言えば、PowerVRアーキテクチャというのは見える領域しか描画
しません。 最初にISPで陰面消去を行って、見える領域のみを判定し、
それに対してのみテクスチャリング、シェーディングを行います。
ですから、Z Bufferは全く必要ありませんし、転送に必要な帯域も従来の
アーキテクチャの1/8以下です。 正にコストが勝負のコンシューマ機には
最適のアーキテクチャだと思うのですが…
> 「特殊機能の強化」っていうのは、つまり上記のことだと思うんです。
> model3ですら、半透明ポリゴン機能は載ってないし、「光りモノ」に
> 弱いって言うし。 FV2やラリー2でいまだに「半透明表現」にメッシュ
> 使ってるの見てすっげぇがっかりしたんです私。
それが最適な表現方法だとSEGAの方は思ったんじゃないですか? また、
半透明処理だ何だと言っても、常にAlpha Blendingを使えば良いとか、
そういう訳じゃありません。 Blending処理だって、Alpha、Modulate、
Decal等様々なモードがありますし、オブジェクトによって使い分けます。
MODEL3がこれら全部をサポートしているかどうかは解りかねますが…
ちなみに、PVRSGはかなり広範囲のテクスチャフォーマット、Fogging、
Blending処理をサポートしてます。 "Direct 3D、Open GLで定義されてる
全てのBlending処理をサポート"と言えば納得出来ますか? まあ少なくとも
MODEL3よりか表現力に関してはかなり上だという事です。
Anti-Aliasingに関しても、今までの様なEdge Anti Aliasingじゃなくて、
画像全体に対して行います。 具体的には、超高解像度(1600*1200等)の
データを逆サンプリングして、低い解像度に持ってくると言うわけですが、
PVRSGの新機能の一つです。
Filteringに関しても、Anisotropic Filteringをサポートしています。
その凄さに関してはここを見ると解るでしょう。
http://www.next-generation.com/lexicon/a.html
Bilinear Filteringが4つ、Trilinear Filteringが8つのTexelの平均を
出して拡散させるのに対し、Anisotropic Filteringは均一ではない
全てのTexelを平均させます。 つまり膨大なメモリー帯域が必要と
なる訳ですが、既に書いた通りPowerVRアーキテクチャはメモリー帯域が
従来のシステムの1/8程度で済みますので、このFilteringも処理可能だと
いう訳です。
以上ですが、おわかりになって頂けたでしょうか?
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