グランディアの歩き方 (主に年貢さんへ)&長



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投稿者: 小兵衛 @ tyo20.gate.nec.co.jp on 98/1/22 19:33:58

こんばんは。

>グランディアのどこにそれほど感心されたのですか?

ということで、ちょっと書いてみます。
まず、年貢さんは「全く気になる点が無いなんてどうして思えるのか」
と言ってましたが、私もグランディアを完璧なゲームだなんて思ってませんよ。
改善出来そうなシステムの欠点も幾つか気付いたし、
登場人物の行動に「あれ?」と思ったこともあります。
ただ、世の中に完璧なゲームは存在しないし(…いや、スペハリは完璧かも)、
そういう欠点が気になってしまうかどうかは、もう一度言いますが
「そのゲームが自分にとってどれだけ素晴らしいか」に尽きるのでは?
幾らクオリティが高くても、興味を持てないゲームが人それぞれにあるように、
いくら素晴らしくても微妙に波長が合わないゲーム、って場合もありますよね。

年貢さんがグランディアに対して「納得いかーん」と思っていることは、
グランディアを理屈抜きに楽しめた人(つまり波長が合った訳ですね)にとって、
おそらくはそれ程重要なことではないと思うんです。
例えば、「何故喋ったり喋らなかったりする。どっちかにせい」というのも、
何故そんなに気にされているのか、残念ですが全く理解出来ないんです。
おそらく「メモリの制約+全部喋ったらうっとおしい。だから山場だけで」
という理由からそうなっていると思うのですが。
もし全く喋らなくても、私は少しもグランディアの魅力は減らないと思うし。
年貢さん、全く喋らない場合と、一部喋る場合で、面白さは変わると思っている
のでしょうか? それとも、気になって感動が薄れてしまうのでしょうか?
もしそう思っているのなら、「気になるから」という感情論以外で、
喋る喋らないの不統一がグランディアの価値を損ねていることをおそらく
説明出来ないことについてどうお考えですか?
他に挙げられていた欠点/気になる点も、全ては「趣味の違い」「波長が合うか」
によって、どうでも良くなってしまうことだと思います。キャラの立ったRPG
なんてそれこそ、趣味の違いが激しく現れそうですし

私はグランディアを、従来のRPG+優れたシナリオ(個人差あり)+
圧倒的なグラフィックによる詳細な世界設定と舞台表現 と理解してます。
最後以外は、今までのRPGとそんなに違わない。
ただ、最後の要素が素晴らしすぎると私は思う。
例えば、あのパームでの旅立ちの朝。
家を出て、霧に包まれた淡い青の街を観て、
「今日はせめて歩いて港まで行こう…」と私は思いました。
そして、黄昏色? の港でとても複雑な気持ちになった。
こういう微妙でリアルな感情にさせる舞台表現を実現した最初のゲームが、
グランディアだと私は思う。
そして街それぞれにちゃんと文化の違いがあって、海や川の水の流れ方まで
ひとつひとつ表情が違い、先へ進めば進むほど新鮮な未知の世界が待ってる。
私はそんなグランディアの世界を観て周るだけで、とても面白かった。
グランディアは一貫して「冒険」のゲームであると思うし、そんな楽しみ方こそ
ほんとの冒険なんじゃないかな、と思う。
グランディアを純粋に楽しめた人は、多かれ少なかれ、グランディアのそういう
面に魅かれているからこそ、些細な不満は許容出来る…のではないでしょうか。

そしてグランディアの波長に合わなかった人は、波長に合わないからこそ、
私が「良い」と思うそんな要素も見逃しがち/楽しめない のだと思うし、
それが不満だけが目立ってしまう最大の理由なのではないでしょうか。

沢山の新しい要素と伝統的な要素が入り交じり、そしてスケールが巨大だからこそ
批判出来てしまう面も多いグランディア。期待が過大だったせいもある。
でも、少なくとも私の中では歴史に残っちゃいましたよ。年貢さん。
年貢さんの中で大切になったRPGも、私にとってはゴミかも知れないし、
趣味の違いって大きいんですね。