ありがちな映画論ですな、ハハ。



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投稿者: 娯楽万歳 @ tko091.kikimimi.ne.jp on 98/1/17 22:12:33

In Reply to: 映画と一緒じゃないかな

posted by CODA @ meshsv27.tk.mesh.ad.jp on 98/1/17 20:02:29


> 世の中に単純な予定調和的御都合主義のハリウッドの娯楽映画を好んで観る人が
> 大勢いるように、何も完成度の高いゲームばかりをユーザーが望んでいる
> わけでもない。

この手の解釈してるゲームクリエイター、もしくはTVプロデューサー
あるいは映画監督って腐るほどいると思うけど、もーヘドが出そうだね。
いやだいやだ。

今の日本にたくさんいると思われる、変に芸術に傾倒していてしかも日の目
をみることが出来ない作家っていうのは得てしてこの構図を切り出すんだよね。

自称世直しクリエイターA氏の場合。
「自分の作品は高尚なメッセージを取り込んでいるにも関わらず、売れない」
  ↓
「かわりに、なんのポリシーも無いオゲレツで刹那的な快楽しか与えてくれない
 ハリウッド物ばかりに客が流れる」
  ↓
「恐らく、そういう物を見るやつらは人生観やら精神論やらで哲学したこともない
 低俗なやつらなんだろう」
  ↓
「そもそもこんなものを作るやつらもやつらで、銭勘定しかアタマにないのだろう」
  ↓
「そんな作品は例外なく予定調和で、意外性も無く、ハッピーエンドで終わり、
 無学な連中でも理解可能なほど安易な物だ」
  ↓ 
「それに引き替え、オレの創作してるものはすばらしくすばらしく意味があって
 しかも、人々の人生の影響するものだ」
  ↓
「そうさ!オレは孤高な戦士だ。信念もタップリ持ってるゼ。その辺の
 客に媚びてばかりの凡百な詐欺クリエイターとは違うのさ」
  ↓
オレは正しいんだ


・・・・ハイハイ(笑)。良かったね。
まあ、この人の場合、こうやって他人の作った物を卑下することで
自分のアイデンティティーをなんとか保ってるわけなんだけど、
だいたい決まったパターンですね。敗者の言い訳ってサ。

・客を楽しませることがイコール客に媚びることと同義になる。
・売れる物は志が低い連中が作る。
・娯楽に徹するクリエイターは安易な方向に流れているだけの人間だ。
とか考えてる(というか、そう考えたい)。

ま、いまだにハリウッドコンプレックスが抜けない連中からすれば
そうやって仮想敵を作らないと生きていけないのも、ま、わかる。
小難しく作った作品のほうが高い評価を受ける風潮が日本に根付いてる
のもたしかにある。

でもさ、なにがいけないっていうの?
予定調和のなにがいけないのサ。

はっきり言わせてもらうが、予定調和で面白いモノを作れない作家は、
才能が無いといってよいだろうね。
ウルトラCでしか自分を表現出来ない作家は、手詰まりによって職を
無くすだろうな。

>とくにゲームにこだわりを持っていない人に軽い気持ちで楽しめるゲームを
>提供するという点においては、スクウェアはゲーム業界最高のメーカーのひとつ
>ですよ。

だからスクウエアとかは必要だと思うけどね。
あとさ、ゲームって嗜好品だからみんなそこまでこだわらないというのは
仕方ないんでない?みんな外の現実の世界のなかでいやというほど試練を
味わってるんだから、ゲームから貰うのは刹那的な快楽だけで十分だと思うけど。

オレさ、そういう物(普遍的な娯楽)をつくる人達って絶対に必要だと
思うんだけどなー。


#「M.I.B」を作った人達って、別に自分の作品を名作だとは思ってない
 と思うよ(笑)。だけど学はちゃんと持ってるんじゃないかな。
 「うなぎ」もいいけど、だからってその人達を見下すのはどうだろうか。