恋愛ゲームのリアリティ



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投稿者: Alapee @ ppp548.osaka.xaxon-net.or.jp on 97/11/11 22:29:59

In Reply to: (^^;どうも。

posted by タイトー3匹 @ th5sa67.obirin.ac.jp on 97/11/11 17:05:40

私としては、(上の文でも書きましたけど、)恋愛シミュレーションゲームの可否は

恋愛における「関係」を、ゲームの「インタラクティビティ」で

どの程度置き換えうるかで決まると思います。

(それがなければ、恋愛を扱っているとは言えない)

その一点だけリアリティを確保していれば、女の子のキャラクターとか、

細かなディテールは、捨象してかまわないです。

所詮シミュレーションに抽象化や簡略化は付き物ですし、

不特定多数のユーザーが扱う「シミュレーションの恋愛対象」として

当たり障りのない範囲のみ設定したキャラクターを

一通りのバリエーション用意しておくのは、当然の手法ではないでしょうか。

逆に、どんなにリアルに設定されたキャラクターであっても、

それに対して、恋愛感情は持てないと思います。

恋愛シミュレーションが描いているのは、「設定されたモデルの間の恋愛」

であって、「自分の恋愛」ではないのですから。

(そこが、シミュレーションたる由縁でしょう)

恋に落ちるにも「理由」とか「必要」というものが潜在的に存在していて、

恋人たちには、傍目には分からない、当人達だけの「切実さ」があります。

どのようにリアルに進化したところで、個々のプレーヤーとの間に

切実な関係を結べない以上、恋愛シミュレーションゲームが提供できるのは、

傍観者の視点でしかありえないでしょう。

結局、恋愛シミュレーションの向かうところは、

「インタラクティブな恋愛小説」であり、

「自分の恋愛経験を想起させる」方向に特化した

「リアルサウンド・風のリグレット」は、

ある意味未来を先取りしたゲームだと思います。


まとめますと、恋愛ゲームのリアリティとは、

こちらが入力した主人公の行動に対する相手の反応、

特に、「何故彼女(あるいは彼)は、恋に落ちたのか?」

という部分において、その内実に踏み込んで納得いくものであるか?

に尽きると思います。

そしてその「納得」とは、プレーヤー自身の恋愛経験に立脚するもので、

ゲームの中だけでは完結し得ないでしょう。

(かえすがえすも「リアルサウンド」おそるべし!)


あと、ナイツのリアリティに付いては、

http://www.osaka.xaxon-net.or.jp/~alapee/nights.htm

を、ご覧ください。

来年第一四半期に私のHPで公開予定の原稿の前半部分です。

では。