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投稿者: 倭寇三勇士 @ tpro1.tky.threewebnet.or.jp on 97/9/27 23:25:43

In Reply to: 帰ってきたサターンの金さん 第24回

posted by 倭寇三勇士 @ tpro1.tky.threewebnet.or.jp on 97/9/27 23:19:18

第24回

与力・脇坂(以下)「実は、プレステ町で起きているパテント騒ぎの一件でございますが、わが町奉行所でも何らかの対策をとった方がよろしいのでは?」
サターン町奉行・遠山金三郎(以下)「パテント騒ぎとな!?一体なんじゃそりは?寝耳に水じゃ。」
「今朝方の経世済民瓦版に載っておりました。なんでも3次元CGゲームを創ると、御公儀への冥加金が上がるそうな。」
「待て、今読むからな。」
「...つかぬ事をお伺いしますが、御奉行は休みの日でも経世済民瓦版が読めるのでございますか?」
「当たり前じゃ、毎日読んでおるぞ。まあ、知り合いの記者も居る事じゃし。」
「お知り合いでございますか。」
「うむ、なんでもスポーツ面なんかをやっておってな、{なんでここでスポーツなんかやらされるんだ}と嘆いておったがな...\(^^\) (/^^)/。
ぬ、ぬぬぬ、なるほどなるほど。」
「い、如何でございますか?」
「うむ、紛れもない!」
「紛れもないとは!」
「紛れもない憶測記事じゃ!」
「(ドテッ(。_・))あら...。」
「御公儀のコメントがないであろう。これはな、たまたまパテントの情報を掴んだ記者が、自分の頭の中でストーリーを組み立ててから花婿屋等に聞き回ったものじゃ(と思う)。ストーリーを組み立てるにあたっては、最近御公儀の成績状況が芳しくない、じゃからパテントで苛めてやろうと思っている、というような勝手な妄想が働いたようじゃな(憶測だけど)。」
「なんと我々はそんなものを真実として今まで信じ込んでいたのでござるか。これは失態でござった。」
「まあ、まだ経世済民瓦版などはましな方じゃと思うが。○○瓦版なぞは、もっと酷いようじゃぞ。」
「恥ずかしい限りでござる。」
「そもそも瓦版というのは、毎日同じ頁数じゃから、記事が少なくて何も載せるような事のない日には、そういった憶測記事を載せてしまう傾向にあるようじゃ。」
「取材などしておらぬわけでござるか。これは許せぬ!」
「いや、取材はしておる。儂なんかの所にもよく電話がかかってきておるが、○○氏コメントとあっても、大抵は電話インタビュー程度じゃ。しかも、先程言った通り、載せる記事のない日に使われたりするので、インタビューを受けた日から半年後にようやく載ったということもあるし、お蔵入りになったこともあったかと思うぞ。」
「左様でございますか。もう二度と瓦版などの記事は信用しませぬ。」
「そこまで意地を張ることもないと思うが(^_^;、週刊誌と同じようなレベルのモノと考えれば良かろうて。」
「そんなものに踊らされるのは、なんて馬鹿げたことでございましょうか。」
「それと似たもので、コピーライトの件じゃがのう。」
「おお、そのようなのもございましたですな。」
「紛らわしいところじゃが、通常はソフトプログラムに認められるのは、コピーライトの方なのじゃ。」
「パテントとコピーライトはどう違うのでございますかな?」
「いや、あまり詳しくはないのだが(^_^;;;...、
コピーライトは書いた瞬間に無条件で発生するものなのだが、パテントは出願して登録が必要なのじゃ。」
「それでは今回のは?」
「登録と書いてあったからパテントの方じゃろう。
効力は全然違っていてのう、パテントは侵害されたら排除が可能なのじゃ。コピーライトではそれが出来ず、複製権使用料等の請求しかできないのじゃ。」
「それでは!」
「うむ、例えば○拳などを創らせんようにすることも可能じゃ。」
「おお!」
「もっとたちが悪いのは、サブマリン投法とか言うやつでな。」
「なんでございますか、それは?」
「成長産業には割と多くてな、パテントを持つ者が暫くその存在をひた隠しにしておってな、ある程度市場が大きくなったら、どっかんとパテント侵害による賠償金を請求するというやつじゃ。最初からそのパテントの存在を知らしめたら、産業自体が生育しない場合もあるよってにな。」
「パテントというよりもペテントと言った方が似合うでござるな。」
「好きにせい!我が国の場合は、パテントを持っておっても、いろんな柵があるからのう。あまり過激な事はできぬのだが...、」
「だが...?」
「御公儀は、どうでるのかの?昔に比べると寛容さが無くなってきたし...。」
「と、言われますと?」
「例えば昔は、アフターバーナーやアウトラン等は平気で他機種に移植許可しておったが、最近はそういつこともないしな。」
「最近ではブルーシードに始まり、エヴァ、ナデシコ、ウテナ等の囲い込み方策に切り替わっております。」
「昔は、まあなんて太っ腹!と思っておったのだが、(確かに歯がゆくもあったけど)。やっぱり、世紀末かな?」

(注)この作品はフィクションであり。登場する個人・団体名は、実在のものとは何ら関係ありません。