AZELについてPt.3(長文、ネタバレ)



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投稿者: Birdie @ mx-yok221.raidway.or.jp on 98/2/08 04:33:38

戦闘
 シューティングではなく、コマンド入力ですが、かなり個性的で楽しめました。まず、敵との位置取りの奪い合いが大きな特徴で、これは戦闘中常にプレイヤーが気を配らなければならないので小気味の良い緊張感を生み出しています。位置取りには、こちらに有利な場所、敵に有利な場所があるわけですが、敵が弱点を持っているため、そこを攻撃するには敵の有利な位置取りに入らなければならないことが多く、そのことが戦略的な面白さを生み出していると思います。
 一度倒した敵は図鑑のようにいつでもその情報を見ることが出来るので、二度目からは敵の特徴を読んで有利に戦いを進めることが可能になります(このあたりは、明らかに最近のゲームの流行を取り入れていますね)。
 また、ザコ戦を含めて、5段階で戦闘結果が判定されるため、プレイヤーも自然と効率の良い倒し方を探そうとしますし、経験値も判定結果が良いほど多くもらえるという発想もプレイヤーにやる気を起こさせる一つの要因となっていると思います。
 経験値を積むことで、ドラゴンが成長していくのですが、大きく4つのタイプに育てることが出来ます。これも非常に柔軟性があり、それぞれの能力の4つのバーを実に細かく変更することが可能ですし、戦闘中にも変更することが可能です。当然、自分の好みに合わせてドラゴンを育成できるわけです。また、あるアイテムを全部集めることで、最終段階で更に大きく成長させることも可能です。
 戦闘は、ランダムエンカウントですが、エンカウント率は低く、余計なザコ戦で、こちらのやる気をなくしたり、物語の展開を邪魔するようなことは全くといって良いほどありません。個人的には不安を感じるほど戦闘は少なく感じました。それと戦闘とそれ以外のイベントとのメリハリが非常に徹底していて、このあたりも高く評価したいところです。

ムービー
 ムービーはフル・スクリーンではありませんが、約70分あります。これはほぼ映画1本分に当たる長さですから、至る所でムービーが挿入されることになります。既成のゲームですと、物語が盛り上がるところを狙ってムービーが入るのですが、AZELでは、多少異なる印象を受けました。恐らく、作る側は従来の感覚でムービーをこのゲームに組み込んだと思うのですが、単にハイライト・シーンを彩る以外の効果を見ることが出来ました。例えば、通常のRPGでは吹き出しで会話を進行させる場合、プレイヤーは単に決定ボタンを押し続けるだけです。大概のRPGは、この方式をとっているので、当たり前のように考えられていますが、これを煩わしいと思っているプレイヤーは少なくないはずです。AZELでは、ムービーを多用した結果、このような場面はほとんどプレイヤーは見ているだけで済みます。また、シームレスによるちょっとしたポリゴン・ムービーへの移行も使われており、会話を進めるためだけのボタン押しは激減しました。アドベンチャー系のゲームにはよく見られる手法ですが、RPGではほとんど見られません。一方で、プレイヤーが重要な点は再度確認できるようになっていますから、ゲーム進行に支障をきたすようなことはまず起きないはずです。
 画質は、ハードの性能を考えれば、十分でしょう。最近のPSにはかないませんが、「グランディア」あたりよりは上です。それ以上に注目したいのは、キャメラワークの巧みさで、数多くのスペクタクルな場面を生み出しています。キャメラワークは、FF7に匹敵する良さを見せてくれます。