うち..さよならはいわんで!(長文)



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投稿者: 雪組隊長 @ gw.jpo-miti.go.jp on 98/3/04 14:48:34

In Reply to: 長いんですが続きです(長文)

posted by VR/ブイアール @ 202.237.42.70 on 98/3/04 10:47:32


「それでは皆さん、お元気で! 私は残り少ないネット生活を……」

VRは、努めて明るくそこまで言うと、不意に言葉を切り、弥生の空を仰ぎ見るかのように上を向いた・・・

「 ……小説でも書いて過ごします。あはははっ・・は・は・は・・・」

そして、ちょっとした間をおいて言葉を継ぎ、冗談ぽくいうと破顔一笑した。
しかし、その笑い声は、途中から響きを変え、終いには小さく途切れがちになっていた。
その目尻には、わずかな潤みが見て取れた。

「あんまり笑ったモンだから、涙が出ちゃったよ。」

VRは、あわてて、とり繕うように言葉を続けた。

「VRよぉ・・どうしても行かなきゃなんねぇのか?」
米田が、重い口を開いた。

「はい・・」

「..決心は変わらねぇんだな・・?」

「...もう..決めたことですから・・」

「なんでですか?VRさん!まだいくらでも方法があるじゃないですかっ・・いくらでも・・」

「さくらくん・・・」

「さくら・・あんまりVRを困らせるモンじゃねぇよ・・まぁ無理もねぇか、おめぇはVRと仲が良かったからな。」

「さくらくん、僕はどこへいっても君を・・君たち花組のことを忘れないさ!僕がここで過ごした年月とともに・・」
「僕の心のログは、誰にも消すことは出来やしないんだからね。..決して」

思い詰めたような顔をして詰め寄るさくらに向かい、VRは、こう諭した。優しく、そして力強く・・

「でも・・」

「そうだぜぇ、さくら。ん?そんな顔をするんじゃぁねぇよ!別れが湿っぽくなっちまうじゃあねぇか。」

「そうだぜ、さくら。おめぇの気持ちも分かるけどさ、ここは一発、笑って見送ってやろうぜ!」
「そうよ、さくら。このまま一生会えないって訳じゃないし。」

「そのとおりさ。いつか・・今は分からないけど・・きっといつか、また、どこかで会えるさ。」
小刻みにふるえるさくらの小さな肩に手をおいて、慰めるようにVRは言った。

「そうやで、さくらはん。VRはんがうちらのことを忘れん限り、きっと会えるて!」

「VRのお兄ちゃん!アイリスのこと忘れちゃいやだよぉ・・約束だよぉ・・ ぐすっ・ヒック.ヒック・・」

「ふんっ! なんですの?みなさん。・・あぁ嫌ですわ!コレだから庶民の別れの挨拶というのは!!」
「もっと、スマートに、明るく、さりげなく出来ないものかしら。この社交界のトップレディのわたくしのように!」
こう言い放つすみれであったが、その言葉が本心でないことは誰も目にも明らかだった。

「ありがとう、みんな・・・じゃあ、もう時間だから・・行かなくちゃ・・」

VRは、意を決したように後ろを向くと、ゆっくりと歩き出した。
2.3歩進んだところで、クルリと後ろを振り返ると、直立不動の姿勢をとり、

「皆さん、いままで、ありがとうございましたぁ!さようならぁ。」

というと、すっと右手を額の方に掲げ、海軍式の敬礼をし、サッと回れ右をすると再び歩き出した。
もう振り返らない・・VRも、後に残った米田や花組の隊員達もそう思った。

小さくなって行くその後ろ姿を、小さな肩をふるわせて見送っていたさくらであったが、
たまりかねたように走り出すと、もう豆粒ほどの大きさになってしまったその姿に向かって叫んだ!

「VRさぁ〜ん!わたし・・わたし・・さよならは・・さよならなんて言いませんからね〜〜!!」
聞こえたかどうかは分からない。でも、さくらは、きっと聞こえたと感じた。そして自分の直感を信じた。

立ち止まり、はぁはぁと息を切らしながら、自分に言い聞かせるように小さな声で言った。

「きっとあなたは帰ってきてくれるわ!だから私、さよならはいいませんっ!!きっと帰って来て下さいね。」

--------------おしまい-------------

VRはん、雪組隊長です。先日はお世話になりました。
なんやぁ、久しぶりに名前を見たと思たら、これかい!
前々から、そのようなことを言うてはったけど、お休みや〜くらいのことかいなと思とりましたわ。
ほんまにバイバイですの?さびしいなぁ
はなむけっちゅうても、なんもできんけど、せめてなんかしたろと思て、
失礼やと思たけど、あんさんの名前、勝手に使わしてもろて、SSつくってみました。
VRはんの、この書き込みがネタですねん。(事実と違てたらごめんな。)
急ごしらえやから、変かもしれんけど、今のワシにはコレが精一杯です。堪忍な・・
絶対帰ってきてや。
その日を待ってまっせ。わしも、さよならはいわんで!!
ほな また会おな!