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投稿者:
hiv @ ntk229du03.tk2.mesh.ad.jp on 98/3/13 12:44:29
こんにちは。
「ライ麦畑でつかまえて」という本をご存じでしょうか?
原題を「The Catcher in the Rye」といいます。
J.D.サリンジャーという方の作品で、大変有名なのだそうです。
私がこの本を知ったのは、村上春樹氏の「"The Scrap"−懐かしの一九八〇年代−」
という本の中で、「『白鯨』や『ライ麦畑でつかまえて』などはほかっておいても
毎月2〜3万部は売れていくそうだが、筆者もそういう目に遭ってみたいもので
ある」(文章はうろ覚え。ノルウェーの森がヒットする前だと思われる。)と
書かれていたからです。
この時点で二十数年間、変わることなく毎月2〜3万部ずつ売れていくという
この本に興味を持ちました。
以来、見つけたら読んでみようと思ってはいましたが、ついぞ読まずにこれまで
過ごしてきました。
インターネット検索というのは便利なものです。
ふと思い立って検索してみると、この本に関するHPはたくさんあるんですね。
自分の人生にとってエポックメイキングな作品であった、とおっしゃる方が多い
のです。
私も読んでみました。
ところが、私はこの本を読み始めて非常に不愉快だったのです。
本の内容を詳しくは書きません。
主人公の考えることというのは、自分としては既にケリをつけてきたことであり、
今更蒸し返して欲しくないと気持ちになりました。
それでも読み進めました。
そして、少しだけ不安になったのです。
自分がケリをつけてきたと思っていたことは、果たして本当にケリがついていた
のかと。
最後まで読んでも、相変わらず気持ちのよい本ではありませんでした。
それは主人公と自分があまりに遠すぎたからかもしれないし、あまりに近すぎた
のかもしれません。
しかし、この本が世代を越えて読み継がれている理由が少しだけわかったような
気がします。
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