甘いぞ明智君、これを見たまえ



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投稿者: ditto @ ykha037.tky.3web.ne.jp on 98/3/14 01:42:01

In Reply to: ぬぉ!連載52回にして改めて知る真実の瞬間

posted by さまよえる読者 @ mx-tuk86.raidway.or.jp on 98/3/14 01:16:26

(前略)

−白山豊作・第二打席目−

「さあ、今度こそは負けられんばい。」
「二の轍を踏ませてあげましょう。」
「相変わらず、減らず口の多い女子ですたい。ばってん、消える魔球も蜃気楼ボールもその正体ば見きっちょりますけん、もう負けはなか。」
「私にはまだ投げる球があるわ。」
「な、何ですと!?」
「星君、ハッタリは止さないか。」
「ハッタリじゃないわ。その球の名は、大リーグボール1−2−3号よ!
「な、なんと!?今はやりのアンソロジーか!」
「一枚のCDに過去の名作が3本も入っててお得というやつとですな。」
「さすれば、名付けて大リーグボールエイジスか、クラシックス、ミュージアム。」
「変な方向に話を持ってくんじゃないの!」
「しかし、1号+2号はわかるとですが。1号+3号とは一体どうなるとですか?」
「投げてみればわかることよ!」
「うむ、その強引さ。このシリーズのレギュラーだけのことはあるな。」
「さあ、いくわよ!」
ビュッ キィーーーーン ズドーン!

「うう、ストライクばい。...」
「ニヤリ(不敵な笑み)」
「こげな球、どげんして打てばよかとですか?」
「確かに、恐ろしい球だ。しかし、僕の打席まで後5球ほどは投げるはず。その間に見切らねば。」
「さあ、次も行くわよ!」 
ビュッ キィーーーーン ズドーン!

「うう、2ナッシングとですか。」
「あと1球でお終いね。」
「タ、タイムとです。」打席を外す白山。

「(独り言)肥後の国に残してきた、弟や妹たちよ!あんちゃんに力ば授けんしゃい。」
「? あなた妹弟がいるの?」
「そうですたい。郷里には5人の弟や妹たちがおりますたい。」
「5人も...」
「まだ小さい頃、両親を流行病でなくし、伯父のところへ預けられたとです。」
「そう...」
「阿漕な伯父にいいようにこき使われ、学校へもまともに行けず、風邪を引いても医者にもいけず悲惨な生活が続いておったとです。」
「...」
「そんときわしは誓ったとです。いつかわしがこのバットで稼いで、弟や妹たちを救ってみせると!」
「うう...なんて良い話なの T^=(ホロリ)」
「星君!わしの弟や妹たちのために泣いてくれるとですか!うれしかーーーT T。
  しかし、勝負に情けは禁物ばい。さあ投げんしゃい!」
「...そうね。これはあくまで真剣勝負!手を抜いたりしたら失礼よね。」
「上等ばい!」
「いくわよ!これで終わり...?な、何 体が動かない!? ハッ!あたしの手足にまとわりついているのは!?」
「なななんと! わしの弟や妹たちが時空を越えてやってきたとですか?」
一作(白山豊作の弟)「あんちゃん。いまがチャンスとばい。見事打ちんしゃい!」
「おお、聞こえる、聞こえますたい。まさしくこれは奇跡ばい。思念の力が、数百里も離れたあんちゃんのところへ届き、星君にも共同幻想ば与えるとは!もうわしに負けはなかとよ!」
「げ、幻想なの!?金縛り!? ああ、た、球がすっぽぬけるううう!」
ヒューーーー

「これくさ!わしの弾丸ライナーば喰らうとね!」
ガキーン!
「ハッ!(;゜゜) 」
グワッシャ!

(後略)