第四幕



[ このメッセージへの返事 ] [ 返事を書く ] [ home.html ]



投稿者: ditto @ ykha119.tky.3web.ne.jp on 98/3/14 00:37:50

In Reply to: サターンの金さん 第52回

posted by 金さん製作委員会 @ ykha119.tky.3web.ne.jp on 98/3/14 00:28:07

(第四幕)

サンボ板井(以下)「鍵が欲しければ、力尽くで盗ってみるんだな。」
身長190cm体重100kgは裕にあろうかと思われる板井は、嘲るかのようにパープルムーンを挑発した。
「じゃあ遠慮なく(^^)」
バシッ!
パープルムーンのソバットが決まった。
「うげっ!」
ひるんだ板井に彼女はさらに追い打ちをかける。
「スワローキック!」
ズズズズズズズ〜〜〜バーーーーーン!
「うぎゃあああ!」
飛び蹴りを喰らった板井は、地鳴りを上げながら床を滑り土蔵の壁に当たった。そしてそのまま動かなくなってしまった。
「あら?拍子抜けね、もう少し楽しませてくれるかと思ったのに...(駄洒落で?)。」

「おっとこうしちゃいられないわ。今の音で気付かれたかもしれないし、鍵を盗らなくちゃ。」
彼女は、倒れている板井に近づき鍵をとろうとした。...その瞬間!
「はっはっはあ!騙されやがったな!」
「し、しまった!」
板井は気絶しているふりをしていたのだ。不用心に近いた彼女の足を取り、
「ビクトル膝十字固め!」
「うう...。」
ギシッ...嫌な音が彼女の体からした。

パープルムーンは格闘技はほとんど体得しているが、サブミッション系にはあまり知識がない。一対多で闘うことを宿命づけられている彼女は、悠長に関節技をかけるようなことはないからだ。しかし、それが今度ばかりは仇となった。関節技の避け方、逸らし方がほとんど知らないのだ。

「えい!」
それでもなんとかビクトル膝十字固めを逃れたが、腱をかなり痛めていた。
「ハアハア...踵落とし!」
懸命に反撃する彼女だが、既に足技のキレは無くなっていた。
板井は軽くかわすとパープルムーンの背後をとり、
「アルゼンチンバックブリーカー!」
バギッ!
「ああ!」
苦しむパープルムーンを楽しそうに見る板井。まるで徐々に痛めつけるのが趣味であるかのようだ。
「まだまだほんの小手調べだ。」
バン!
「う!」
パープルムーンは、全身を激しく床にたたきつられ、痛みで身動きがとれない。特に背中を強く撃っているので、呼吸困難にもなっているのだ。
それでも板井は容赦はしない。
「首四の字固めだ!」
「うう...」
「お前のような細い首、折るのは造作もないこと。」
「(く、苦しい...)」
板井は、またもや楽しむかのように徐々にきつく締め上げる。
全身を脂汗で濡らしながら苦しみ悶えるパープルムーン。既に半ば気を失いかけているかのように、目が白く向いてきている。
「ふふふ、苦しいか?」
「う.......」
「もう声も出ないようだな。なら、いま楽にしてやるぞ!」
グイ!一気に板井は締め上げる。
バギッ!
あう!................

To be continued

(注)この作品はフィクションであり。登場する個人・団体名は、実在のものとは何ら関係ありません。