だれかのみたゆめ 第2話



[ このメッセージへの返事 ] [ 返事を書く ] [ home.html ]



投稿者: @ pppb868.pppp.ap.so-net.or.jp on 98/3/03 10:35:09


第2話 「はじまりのおわり」


部屋というものは基本的にうるさい場所です。
集まった皆は、おしゃべりに夢中なのです。
皆の前に立って説明している係はプンプン怒ります。
けれど、静かになりません。ついに、係は叫びました。

「栄養は、体にええよ〜!」

・・・シーン・・・
あっという間に部屋が静まり返りました。
その後すぐに、ザワザワとなりましたが。
係は、「言わなければ良かった・・・」と思いました。


さっきの美佳という子は眠っていました。すやすや...
この部屋には係がいないので、自習になってしまったのです。
彼女もまた、ゆめをみているようです。塔の中で。
帰る時間になって、友達が起こしに来ました。
「美佳ちゃん、帰ろ」
「・・・うーん・・・」
「おーい、起きてますかー」
「・・・あ。寝てたのかぁ」
「よく寝てたねぇ。さ、帰ろ」
「あー芽衣、もう帰る時間?」
「ふふ、すごい気持ちよさそうに寝てたよ」
「嘘、いやーな夢だったよ。よく覚えてないけど。」
「変な人に『オレと、ケンカしてもらえませんか』って言われるやつ?」
「ううん違う、なんか私が寝てる夢・・・よく思い出せないけど」
「変なの。それより、帰り本屋付き合ってくれないかな」
「うん。行こう行こう」

つづく



第3話「ときめき」は4日にUPされる予定です