投稿者: 年貢 @ pppb7d9.pppp.ap.so-net.or.jp on 98/2/26 16:06:52
粗い。 バランスの事ではなく、内容が粗い。 とてもスクウェアのRPGとは思えない場面が少なからずあった。 本来どうでもいい事なのかも知れないが、スクウェアだけに惜しまれる。 プレイを始めるとアルルに会いく事になるのだが、ここがまずひどい。 何なのだ?あのセリフは。 あれでは、まるで彼女が内心フェイと結婚したかった...みたいな言い方ではないか。 だって、そうとしか見えないのである。そりゃあんまりだ。 呆れた。 スクウェアのやる事ではない。買いかぶりすぎていたのか? テキストは一見高尚なのだが、エンタテイメントとして失敗している感がある。 なんというか、皆が熱いセリフを吐くのはおおいに結構なのだが、 その"もっていき方"と"その後の展開"に、えらく不解消感と不満がある。 「それは、こうなるべきなのに...こうなった方がいいのに...」と何度思った事か。 例えばハマーの言い分もよくわからないし、カレルレンとミァンが単にわかりにくいし、 老人たちは訳わからんし、(体を探してだだけなのか?おぞまし) そもそも根源的な理由が混沌としていてその混乱にまきこまれるという作りが苛立たしい。 (世界中の部品で機関を作ってどうすんの?なんで部品に意識があんの?邪魔なだけでは) 大体、波動存在にどんな理由があって次元を移動してきてまた高次元回帰したいのか全く謎。 フェイ、仲良く"接触"してるし。波動存在が諸悪の根元のような気もするのだが... ミァンは"人間じゃない"からどうとでもできるとして、カレルレンには嫌気がさした。 何がどうなのかはっきり言え!って感じだった。 それはプレイヤーに租借を求めるものではなく、ただわかりにくいだけ。 無意味に情報を限定し無内容を内容に変えるやり方は、もう古い。 ま、困った時には「"狂ってたから"」である。動機には事欠かない。 物語がいいかげんになってきた時は、なんか珍しげな単語を使いまくればOKなのだ。 "そういうの"が好きな人にとって大事なのは"本質"ではなく、 "いかにメカが格好いいか"であり"いかにメカが暴れるか"なのだから... 幼稚.稚拙は幼稚園まで、とまでは言わないが。 それでも全体的なストーリー展開などはまぁ許容範囲内として... ゼノギアスで一番イヤだったのは「キャラの扱い」である。 とにかく残酷。不必要に女性キャラをいじめすぎだ。見ていて悪寒がした。 確かにキャラは"駒"かも知れない。それは否定できない。 しかし、胸が痛くはならないのだろうか? 勝手に作って勝手に虐待して勝手に間引いて...もっと違う何か、があった筈なのに。 戦闘。ギア搭乗時じゃない方が楽しかった。 音楽。基本的な水準は高い。シェバトの曲は作曲者の曲中で一番素晴らしい。 しかし全体の曲数が少なく同じ曲が流れる場面がかなり多い。あれはさすがの私も飽きた。 あと、EDの歌は最悪だった。OPで流れた時は「あー、EDは歌か」と思っていたが、 あれはひどい。別に歌詞が本語じゃないからではない。そんなの関係ない。 安いからだ。 ありゃ、まるでOVAのエンディングテーマそのものだ。 ドラムが鳴り始めた時点で「うげっまさか」であったが、実際そうだった。 何なのだ?あのギターソロは。気持ち悪い。いままでの雰囲気がブチ壊しである。 あ〜あ、スクウェアなのに... ムービーの必要性も感じなかった。 挿入される場面とそうでない場面の区別に、基準が無い。スクウェアなのに... しかも、突然アニメ。突然しゃべる。スクウェアなのに... やりたい事はわかる。 言いたい事はわかる。 熱意は買う。 しかし、プロは完全無欠のエンタテイメントを目指さねばならぬ。 アマをアマとも思わぬ風潮を、これ以上広めてはならない。 特に、<b>スクウェアのRPGには寸分の隙もあってはならない</b>。 3Dの背景に書き込みのキャラ。 視点切り替え。 アニメのムービー。 しゃべる。 ゆずれない異性の存在。 一方通行の内容... ゼノギアスとグランディア、本質的にやっている事は同じなのだ。 むしろゼノギアスの方が罪が深いかも知れない。惜しいから。 もはやゼノギアスは、OVAとして楽しむしか道はない。 それか内容から"一歩引いて"クールにプレイする事だ。ヒマつぶしとして。 それがホントウに楽しいのかどうかは正に、"God only knows..." |